背後からの視線にキャロンが気づいたのは市場の見回りを終えて村を出ようとした時のことだった。
いつからいたのか、じっとりとした眼差しが雑踏にまぎれて少しだけ離れた距離を保ったまま背中に絡みついていた。
(あ……まただわ……ほんと、一体何人いるのかしら……)
人気を徐々に失ってゆく村外れ、背後の人物は尾行を気取られている事に気づいていないのか、ずっとついて来る。

いつもの赤いブルマーのような服装で、そのカモシカのようなしなやかでつややかな肢を惜しげもなく晒して村を闊歩する少女。
キャロンの赤い服が闘牛士のマントのように翻ると、誘われる牡牛が昂奮に鼻息を荒くしているのが分かった。
軽快な歩みに合わせて躍動するむちむちした太ももの曲線とリズミカルに揺れるお尻に淫猥な視線がねっとりと張り付いて離れない。
キャロンはその視線に気づかないふりをしながら村を出て、視線の持ち主を誘き出そうと歩みを進めてゆく。
(ン…もう……そんなにお尻ばっかり見ないでよね…っ…)
少女はある意味期待通りの反応に仕方ないわね、といった態で溜息を吐いた。

キャロンには背後の人物の正体に見当がついていた。いや、正確に誰がというわけではない。
ラモー・ルーが復活し、村を襲った時に行った大規模な洗脳攻撃。大半はブレイブによって浄化されたのだが
その残滓に囚われたままの村人が何割かは存在していた。彼らは普段は異常もなく見分けがつかないが、
キャロンの姿を至近に見たとき、彼女のリバースの力に反応して「キャロンを犯す」という事だけを考えるようになってしまう。
そうして彼女へ迫ってくる、その夢遊病者のような姿から彼女は「はぐれ村人」と彼らを勝手に呼称していた。
洗脳残滓の強弱には個人差があるが基本的にはその力は一度キャロンと接すれば消失してしまうほど弱いものだ。
ほうっておいてもほぼ害はない…のだが、やはり国を預かる身としてはそのような忌まわしい呪いは放置できない。
そこで彼女は定期的に村を見回るついでに、はぐれ村人を見つけた時は一人づつ浄化を行っていたのだ。
しかし自分の体を囮にする他は判別が出来ず、結果は間違いなく出るが確実に恥ずかしい思いをすることになる。
何人いるかも分からず、公にすればいらぬ混乱を招く。だからキャロンは皆には黙ってこの仕事を続けていた。

自分を犯させて浄化するという自己犠牲以外の何物でもないこの任務だったが、実質的な危険はほとんどなかった。
最初の頃はかなり乱暴にされたり、大人数でよってたかって犯されて痛い思いをした事もあったが、
基本的には一人であり、上手く誘導して思いを遂げさせ、気持ちよくさせてしまえば相手は満足して浄化完了。
気配でも洗脳の強弱が伺えるし、理性が半分残っているような相手もいるので誘導も浄化までの行為も最近は容易になって来ていた。
それに殆どの場合一回出してしまえば浄化の時に気絶してしまい、前後の記憶を失ってしまうので後々の面倒もない。
浄化の経験を積み、行為に慣れるに従ってキャロンには変な余裕さえ生まれてきていた。

迎え撃つ(?)場所は既に目星はつけてあった。少し先に見えてきた無人の水車小屋だ。
(どうせなら痛くないほうがいいし、外だと見られるかも知れないしね。あそこは少し遠いし入る時少し緊張するから…)
ちなみにあそことは森の秘め事場のことである。専用の場所だけあってセックスをするのには都合のいい所だが、
共用施設なので入口で人と会ってしまう危険があり、浄化の時はなるべくなら避けたい場所だった。
水車小屋は一度連れ込まれた時をきっかけに何度か使っているが、中は意外に広く人も来ないし水車の音で声がごまかせると利点が多い。
前もって洗ったシーツや大きめのベッドまでこっそり運び入れておく程、キャロンは周到な準備をしていた。

ちらりと後ろを見ればその男はセンも細くギラギラした様子もない。蜜の薫りに誘われる蝶のようにふらふらと夢遊病のような目をして
キャロンの後ろをついて来る。力も強くなさそうだし、路上ですぐに襲ってくるほど切迫しているようなことはなさそうに見えた。
(…これなら心配なさそうね…他にはいないみたいだし…ようし…)
全力で走れば振り切ってしまえそうだし、腕力でも勝てそうな気さえする。それでもキャロンは王女として、リバースの剣士の務めとして
その選択をする訳にはいかなかった。しかし、かといって年頃の女の子が自ら男を誘うようなはしたない事は恥ずかしくてできない。
よって自ら負けるための白々しい演技をすることになる。そしてはぐれ村人たちはどういう訳か揃ってこの演出に乗ってくるのだ。

わざとらしく振り返り、尾行に気づいて怯えたような表情をするとゆっくりと走って逃げはじめ、慌てたように追って来る男を誘い出す。
そして少し走って水車小屋に逃げこむと遅れて飛び込んできた男と向かい合った。
「何よ、何でついてくるのよ!?」
小屋の中で、追い込まれたように見せかけながらキャロンは真意を糺す。
走ったせいで少し息が上がり、赤い服に包まれてツンと上向きの胸が上下している。男の目はその動きに完全に釘付けになっていた。
「…キャロン…………」
はぐれ村人は目の色が魔力に曇っていて、大抵の場合会話が成立しない。目的以外の事を考える事が出来なくなっているのだ。
予想通り、村人は問いには答えずにうわ言のようにキャロンの名を呼びながら迫ってくる。
昂奮と走ったことにより息を荒くしたままの男がじりじりと距離を詰め、キャロンはその迫力に気圧されるように後ずさってゆく。
そうして部屋の隅に追い詰められ、肩を掴まれる。案の定、力はあまり強くなかったがキャロンはされるまま壁に押し付けられた。
「ま、待って…お願い、乱暴しないで…」
迫ってくる男に怯えたような上目使いで懇願するキャロン。この瞬間が一番怖いのだが、男の動きが止まるのを見て内心でほっとする。
「痛いのは嫌なの。ね、抵抗しないから…そこで…いいでしょ?」
目でベッドを促すと男は頷いて素直に手を離した。予想通りの動きに少し機嫌を良くしながらキャロンは男から一旦離れる。
(よかった、これで乱暴されずに済みそうね。いつもこうだと楽なのになあ)
茶番の成功に安堵しつつ少女はベッドの傍に立ち、自ら上着に手をかけ服を脱ぎはじめた。

恥ずかしくないといえば嘘になるが今更止める事も出来ないし、抵抗して服を破られるのは後々もっと恥ずかしい事になる。
キャロンは思い切りよく下着まで脱いで一糸纏わぬ裸になると先にベッドへ上がり、座って男を待つ。
男もゆっくりと服を脱いでベッドへ上がってきて、2人は恋人同士のように互いに全裸で向き合う。
豊かな曲線に満ちたボディラインを小柄な体の上に凝縮させたような、キャロンの柔らかでしなやかな裸身。
惜しげもなく眼前に晒された美しい少女の裸を前に少し気圧されたような、戸惑ったような素振りを見せる男。
近寄ってこない男に元々の経験が少ないのかな?と感じたキャロンは少し考え、悪戯を思いついたかのような微笑を浮かべる。
男の節くれだった手を取って軽くひっぱると導かれるままに男は少女へにじり寄ってゆく。
「きて…」
細身の体にそぐわぬ太くいきり立った男のモノが視界に入りキャロンは思わず息を飲んでしまうが、もうとうに覚悟は決めている。
恥ずかしさに熱くなっている少女の頬へ男の震える手がかかり、迫ってくる顔を間近にしたキャロンは目を伏せ、
鼻息荒く迫ってくる男のかさかさとした唇を受け入れた。
「あ…む…」
口付けを交わしながら腕を男の首に絡ませると少女はそのままゆっくりと呼び込むようにして後ろへ体重をかけてベッドへ倒れ込む。
その仕草があまりに手馴れている事に彼女は客観的な疑問を持っていなかった。

「はぁ…はぁ…あ…ぅん…ん…ふ…うんっ…はぁっ…」
キャロンの体に覆い被さった男が、やや性急に動いて肢体を貪ってゆく。
その動きを柔らかな少女の体が包み込むようにして波打ち、身悶えながら男の体に密着し、妖しくくねっていた。
体の上を這いまわる蠢きにあわせて溜息が少女の細い喉を通り、半開きになった口元から漏れる。
そのたびに瑞々しく潤んだ唇が別の生き物のように息づいていた。
「そう……ここ…あぁ…いいの……はぁっ…あぁっ…ん…ふぅっ…んぅんっ…そこ…もっと…してちょうだい…」
犯されている少女はその実、むしろ積極的に動き、ここを触ってほしいという風に男の手や舌を導き迎え入れていた。
敏感に反応を返す体に気を良くしたように男は誘導され、導かれるままになおも少女の体を愛撫してゆく。
自ら誘導して弄らせるに従ってキャロンの体は息づき、徐々に花を開かせ、奥底に小さな火を点していった。

触り方や舌の使い方から今回の男はあまり女の体に慣れていないようにキャロンは感じていた。
洗脳された者のほとんどはラモー・ルーの魔力によってその性欲を増幅され、女を犯すことのみに意識が特化したようになる。
その際、キャロンの体に関する知識は無意識下に刷り込まれるのだがその性技自体は元々の経験に比例したものである。
中には童貞だったものもいて、訳も分からないまま碌な愛撫もなしに貫かれた事もあった。
経験上今回もそれに近いなと感じたキャロンは自ら積極的にリードしてゆこうとしていたのだ。
(だって、ただされるだけじゃ痛いもん)
その事自体が性行為を愉しもうとする意識に他ならないのだが、彼女は今の所痛いか気持ちいいかだけでしか判断が出来ていない。
傍目には好色な娼婦が初心な男客を呼び込んで愉しんでいるのとさして変わらない行為であるのだが。
「はぁっ…はぁ…はぁ…そ…もっと舐めて…あぁ…いいわ…すてきよ……あぁん…」
柔らかで弾力のある胸に縋りついて一心に乳房を捏ね、乳首に吸い付いてくる男の頭を抱えながら甘い声を上げてみせるキャロン。
本当はもっと強くされてもいいと思ってはいたが、男に下手に乱暴にされても痛いので演技をしていたのだ。が。
(…なんか、演技…のはずなんだけど…だんだん…あたし…変な気持ちに……なっちゃいそう…)
男の手の内で自分のおっぱいがぐねぐねと揉みしだかれるのを見ながら、キャロンは自分自身の演技に引きずられるようにして
胸の奥の高鳴りが強くなってくるのを意識していた。それでは彼女の予定とは違う。今日はリードするつもりなのだから。
そこで少女は少し考え、もう一つ積極的な行動に出てみることにする。

「…あむ…む…むぅ…ん…ぐ…ちゅ…れる…はぁ…はぁ…んぅ…」
体勢を変え、仰向けになった男の股間に顔を埋めたキャロンが男のモノにむしゃぶりついてフェラチオをしている。
少したどたどしい手つきで竿を丹念に扱き、唾液をたっぷりと塗しながら亀頭を舐め、玉を撫で擦る。
剣を取るには小さい少女の手が汚れた男のモノを握り、可憐な唇から出ているとは思えないほど妖艶に蠢く赤い舌が
飴玉を味わい、溶かそうかとするように肉茎を這いまわっていた。
「ぐぅ…む…んぅっ…」
男が時折刺激に顔を歪めて呻くと、少女は男を感じさせ、主導権を握っていることに高揚感と満足感を覚えた。
こうなってくるともっとサービスしてあげないと…と少し悪戯っぽい気分も沸いてくる。
「ふふっ…どう?きもちいいでしょ?…ほら…こんなのはどう?…んむ…ちゅるるっ…む…ぐ…」
モノを口いっぱいに含んで咥内を窄めて締め付け、啜り上げる。マリオに教え込まれ、最近は彼をイかせることが出来るようになった
とっておきの技だった。案の定男の腰がびくびくと震えモノが口の中で膨らんでくる。上々な反応にキャロンはますます気を良くした。
「んんっ、んっ、んっ……んぐっ…む…ふぅっ…ん、んふっ…む…んちゅ…」
羞恥と高揚に頬を少し赤らめ、潤んだ目蓋を伏せて少女は尚も一心に男のモノを咥え扱く。
開かせた男の股間周りを撫でたり、自らの乳房を押し当てて挟んでみたりと、思いつく限りの愛撫を試みてゆく。
そうして陰茎の濃い雄の臭いに包まれて男の反応を愉しんでいるうちにいつしかキャロンは自分自身も昂ぶってきてしまう。
(あ……なんかもう……がまんできないかも……)
空いた左手が自然に自らの股間へと伸びてゆく。軽くあそこに触れると、薄いくさむらは蜜にしっとりと濡れていた。
(もう…濡れてる……あ…)
そのまま指を滑らせ、滴る蜜を掬うようにして割れ目へと潜り込ませると少女の体がビクンと震えた。
「んんっ!…ぷぁっ……はぁ…はぁ…あ…む…ん…ふぅ…ん…ぁ…うむっ…む…ん…」
想像した以上に昂ぶっていた身体の反応に驚くキャロン。思わずモノに歯を立ててしまいそうになり咄嗟に口を離してしまう。
気を取り直して口での奉仕を続けるが、同時に左手の蠢きを止めることは出来なくなっていた。
「ん…ん…んぅ…んぅんっ…ん…は…れる…れる…ちゅ…はぁ…はぁっ…ん…ちゅるるっ…ん…ふぅ…ふぅ…ん…」
(あ…きもち…いい…やだ…ゆび…とまんない…)
指を第二関節まで埋めてぐちゅぐちゅと掻き回しながら、キャロンは男のびくびくと震え怒張する亀頭に口付けて先走りを啜り上げる。
体が昂奮するに従って徐々にフェラの動きは激しくなり、そのまま射精させてしまうかのような勢いになってゆく。
しかし、ただ射精させるだけでは洗脳浄化の効果が薄いのをキャロンは経験則で知っていた。
「んんぅっ!……む…ぷぁ…は…はぁ…はぁ…はぁっ…も…いいか…な…」
ぶるるっと軽い震えが少女の身体を通り抜けた。自分の身体がすっかり出来上がっていることを確認するとキャロンは口を離し、
男の身体へ胸を押し当て、勃起した乳首で胸板をくすぐりながら這い上がる。
どうしていいか分からない風にキャロンを見る男に、少女は軽く笑うと甘えて抱きつくような体勢のまま男の唇に口付けをした。

「サービス……してあげるから…ねっ……」
キャロンは体を起こすと背中を向けた体勢で男の身体に跨り、屹立するモノに手を添えると自らのあそこへと導く。
自ら陰唇を押し広げ、熱く滾る肉茎を膣口に触れさせるとキャロンの芯にぞくぞくっとした歓喜の震えが走りぬけた。
「ん……は………く…ぅ…んっ…」
(…あ……やっぱりちょっとおおきい…かも…)
背中に伝う汗を感じながらキャロンは膝をつき、腰を落としてゆく。くちゅり、と蜜の音を立てて小陰唇が押し開げられた。
「はぁっ……ぁ…」
思わず口が開き、熱い吐息が漏れる。身体の奥に灯った火は既に全身に燃え広がっている。
溜息が漏れ出るたびに喉は渇き、満たされていないあそこの奥が飢餓を訴えて思考を雌の本能へと傾けてしまう。
「…ん…ぅ…くっ…ん…はぁっ、はぁっ…ぐ…んあぅっ!……っあ…っく…んぅ…はぁ…ぁ……」
キャロンが一気に腰を沈めると、ずるり、と滑るようにして口を開けたあそこが男のモノを飲み込む。
少女のそれとは思えぬほどに、まるで蛇が獲物を丸呑みするかのような貪欲さで深々と、陰茎の根元までを咥え込んでいた。
結合部からは涎のように蜜が溢れ、きゅうきゅうと締めつけて奥へ奥へと吸い込んでいる。
「…はぁ…はぁ…ほ…ら……入った…わよ…これが…ほしかったのよ…ね…?はぁ…はぁ…」
膣道を熱く焼けた肉棒で貫かせ、子宮の奥までズンと響いてくる快感にキャロンはぞくぞくとした震えが止められずにいた。
(…あ……すごく…イイ…これ…奥まで来てる…)
子宮が求めている。淫欲に身を委ね、甘い背徳に自らを支配させ、悦楽に堕ちてゆく快感。牝の歓び。
自らがリードしていただけに本能的な衝動はもう止めようがなかった。
「…ん…ん…んんっ…く…うぅんっ!あ、はぁっ、はんんっ!はぁんっ!いい…これ…いいのぉっ!はぁぅっ!」
結合部が馴染んだ頃合で少女は自ら腰を浮かせ、沈める。二度、三度。その度に喘ぎ声が喉から漏れ、全身が震え、汗が吹き出す。
かぶりを振るとポニーテールにまとめた美しく長い髪が乱れ、しなやかで弾力に満ちた肉体が脈動してその中心で豊かに実った乳房が
縦横にゆさゆさと揺さぶられる。そして白いお尻は雄の逸物を咥え込んだまま男の身体の上で鞠のように弾んでいる。
「はぁっ、くぅ、んっ、はぁ…はぁ…はぁっ…く…うぅんっ!んっ、んっ、んはぁっ!…ふ…ぅっ…」
胎の底から波のように広がる快感に酔いしれ、蕩けた声を上げるキャロン。声を上げながらも男に対し主導権を握り続けている
事に得意気になっていた。事実、ここまで男の方からは積極的な行為を受けていないのだ。
(どう…?…あたしだって…これくらい…できるんだから…いつまでもやられっぱなしじゃ…ないんだからねっ…)
腰をくねらせ、貫かせる角度や高さを変えながらキャロンの肢体が雄の体の上で踊るように躍動し続ける。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、ん…ふぅっ…く…ふぅ、んっ!はぁっ!あっ…くぁんっ!ふぅっ…んっ…はぁんっ!」
喘ぎ、身悶えながらもキャロンはある種の爽快感さえ覚えていた。男に対して優位に立ってセックスをするのも悪いものじゃない。
むしろ勝負に勝っているような気がしてなんだか気持ちがいい…と。
脈動する背中や胸を汗が伝い、揺さぶられる乳首の先から迸らせながらキャロンは笑みさえ浮かべて腰を振り続けていた。
上下するたびに歪み、伸び、弾み続けるお尻に男の視線が喰らいついて離れないでいるのに気づく事無く…

やがて、少し疲れたキャロンは上体を倒し、男の脚に胸を押し当てながら腰を動かしてゆく。
モノの先端を膣口で咥え締めたまま持ち上げ、落としながら奥まで突き入れる。ベッド自体は弾力があるので楽に動く事が出来るのだ。
「んんっ、んっ、ふ、んぅっ、ふ、はっ、はぁっ、はぁっ…はぁっ…」
男のモノは熱く煮えたキャロンの膣内で擦られながら締め付けられ、びくびくと震えながら昂奮に膨らんでいる。
この分ならもう少しで射精するだろう。今回は楽勝ね…とキャロンは思っていた。のだが。

男の目は先刻からずっとキャロンのお尻に釘付けになっていた。そう、男の視線は最初からずっとキャロンのお尻にあった。
健康的に大きくむちむちと膨らんでいるが肉はぷりっとして引き締まっており、白く柔らかい肌はきめ細かく艶々で薄く赤みがさしている。
白いお尻の最奥に位置するアヌスの色素も薄く、かわいらしく窄まって汗に少しだけ濡れた穴が腰が動くたびにひくひくと蠢いていた。
赤いブルマーに包まれてその丸い形をみっちりと強調されていたものが今はその拘束を解かれ全てを惜しげもなく晒して躍動している。
雄のモノを美味そう呑み込み、蜜を溢れさせながら、ひしゃげ、たわみ、伸び、揺れ弾んでいる少女の傷一つない、美しい尻肉。
汗が滲み、むっちりとして、芳醇な果汁をいっぱいに湛えたうまそうな桃果が、目の前で牡を誘うようにいやらしく振りたてられている。
男の目は徐々に昂奮の度合いを強め、ベッドの傍らに脱ぎ捨てた服のそばの荷物袋へと手が伸びてゆく。

「ふぅっ、んっ、く…ふぅんっ、も、そろそろ?…イっちゃっても…はぁっ…はぁっ…いいわよっ…」
目を閉じ、一心に腰を振っていたキャロンは男の動きに気づいていなかった。
だから男の手がお尻に触れ、撫でられたときもよくある事だからと何の疑問も持たなかった。
尻たぶを広げられ、お尻の穴を見られるのはさすがに恥ずかしかったが今更な事だからと我慢した。
だから男の手にいつの間にかアナルパールなどという性玩具が握られている事に気づくはずもなかったのだった。

「はぁっ…はぁっ…ま…まだ?…かな?…ふぅ…ふぅ…んんっ…んんっ…あ…ぁ…や、ちょっと…そこは…え?」
アヌスに触れた異物感にキャロンの動きが止まる。舌でも指でもない、丸く無機物的な硬い感触。
唾液で塗らされているのか少しぬるぬるとして生暖かい。それがアヌスにぴたりと接触し、押し込まれようとしている。
「何?何なの?…ちょっと…ちょっとまって…んぅ、やぁっ、だめ、だめ、そんな、えっ?あっ、何それ、やめてっ…く、ふぁぅ!」
戸惑いうろたえるキャロンを無視してパールがぐいっと押し込まれ、アヌスの襞が無理やり拡張される。
体を起こし、腰を動かそうとするが男の手がしっかりと支えていて、少し疲れの見える少女の力では振りほどく事が出来ない。
そうこうしているうちに一つ目のパールが押し入れられ、アヌスの襞をぐにっとひしゃげさせてキャロンの直腸へと潜り込むと、
衝撃と通常ではありえない異物感に思わず体が跳ねてしまう。

「やぁんっ!何するの、もう…だめっ…やめて…へんなの…あぁんっ!…入れないでぇ…きゃぅ!お尻…いやぁんっ!」
あえなく一つ目を受け入れてしまったお尻に二つ目、三つ目が次々に押し込まれて苦しげに呻くキャロン。
異物を受け入れた直腸が膨らんでお腹を圧迫される苦しさを生み、それに伴って押し出された肉が膣道を収縮させる。
モノの形をはっきり認識できるほどに締まった胎内。その中を抉るようにしてモノの上下運動が再開される。
「ひぃんっ!や、だめっ…まって…動かさないでっ…くるし…ぅあぁっ!いやっ、はぁっ、はぁっ、くぅっ、だめぇっ、あぁんんっ!」
今までまったく受動的だった男の側から突き上げに、キャロンの表情から余裕が完全に消える。
動くたびに直腸内に潜り込んだパールがぐりぐりと蠢き、突き上げるモノと自分の体の動きに連動してアナルを抉る。
同時に狭い膣道の襞をも執拗に抉られ、充血したキャロンのあそこから更に蜜が溢れ出すと喘ぎ声も切迫したものになってゆく。
「やぁっ、はぁ、くぅんっ、うぅんっ、あ…だめ…やめてぇっ…もう…っ…おなか…いっぱいっ…あぁっ!ひぃっ!あぁぁっ!」
(い、いやぁっ…こんなの……ヘンになっちゃうっ…あぁ…もう……あたまが…しびれて…なんで…なんでなの…?…)
キャロン自身の蜜を潤滑材代わりにパールへ塗しながら男の手と玩具が少女の無防備なお尻の穴を蹂躙する。
触手や雄のモノとは違う、冷たい無機物のごつごつした感触が体の奥で反響して未知の快楽を生み、少女の肢体を染め抜いてゆく。
「抜いてぇ…あぁっ…ひゃんっ……あ…抜かないで…あうんっ…あぁ…もう…わけがわからないよぉ…あぁっ!お尻…だめぇ…」
パールをまた一つ押し込まれると直腸が抉られ圧迫感に苦しめられ、一つ引き抜かれると排泄感の妖しい悦楽が少女の体を貫く。
背中を弓なりに反らし、あごを跳ね上げて喘ぐキャロン。セックスに対し積極的になっていただけに体の反応はもう止めようがない。
しかもアナルセックス自体の経験はあっても道具を使われるのは初めてだったキャロンにこの感覚はあまりに強烈だった。

「あぁっ!ひぃっ、ぐ、ふぁっ、あ、ぅんっ、んっ、んぁっ!はぁっ、はっ、あっ、ぁ…んぅんっ!」
体を起こした男によってキャロンはベッドに腹ばいになり、膝をついてお尻を高々と持ち上げた格好で貫かれていた。
パールとモノの二重の注挿によって肢体は完全に翻弄され、キャロンはもう喘ぎ悶える事しか出来ない。
おまけに首には家畜用の首輪まで嵌められ、息苦しさにすっかり参って完全に男の軍門に下ってしまっている。
(だ…だめっ…お腹の中で…動き回って…こんなの…おかしくなっちゃう……もう……がまんできないよ…っ)
しかも悶えれば悶えるほど挿入された凶器が胎内を縦横無尽に抉って強烈な快感を生み出してしまう。
男は先程までの態度が嘘のように猛々しくなり、お気に入りのお尻を執拗に撫で回しながら存分にキャロンを犯してゆく。
「も…もう、ゆるして…おねがい…あぁっ、はぁっ、も…いやぁっ…くぁんっ、うぅっ、ひゃんっ、は…あぅんっ!」
シーツを両手できつく握り締め、深々と抉られるたびに顔を歪めて歯を食いしばり、引き抜かれては頬を緩めさせてしまう
征服された少女。リードしていた時の高揚感はどこへやら、境遇の転落も相まっていっそう惨めな気持ちになっていた。
それでも積極的だった肢体はどこまでも少女を昂奮させ、思考を蕩けさせてたまらなく甘い快楽に自身を引きずりこんでゆく。
「あぅっ!く…あぁぁっ!や…も…もうだめ…もう…あたし…はぁ、はぁ…だめぇ…あぁっ…あぐぅっ…」
表情はだらしなく崩れて口元からは涎を零し、白いシーツを涙と汗と涎と蜜で汚しているはしたない姿の王女。
(いやぁっ……だめ…きもちいいの…とまんない…こんなの…おかしいよぉっ…ああ…もう、だめぇっ…)
高々と突き上げたお尻を思うままに玩ばれ、双穴を抉られながら淫欲の大波に身を攫われて悦楽の淵へと沈んでゆく。
さっさとイかせてあげようと考えていたのは何の冗談か、今や昇天させられる目の前まで追い込まれてしまっていた。

「きゃぅ…ん…ふぅっ…はっ…はっ…あ…や…イく…イっちゃう…やだっ…だめ…あぁっ…あっ、イっちゃうっ、あぁぁっ!」
疲れを知らない道具による尻責めに追い詰められ、体の奥からとめどなく湧き上がる絶頂感に髪を振り乱して叫ぶ少女。
ベッドに押し当てて潰れた乳房がぐねぐねと捏ねられ、突きこまれる腰から雪崩れ込む電流にも似た快感がキャロンの目の前で
火花のようにばちばちと弾けて脳を焼き、息も出来ずに喘ぐ少女の意識を徐々に奪ってゆく。
頃合と見た男は不気味に笑うとお尻を抱え、モノを激しく突きこみながらキャロンの直腸へ詰め込んだパールを一気に引き抜いた。
間隔の開いたそれぞれの玉が続けざまに内側から少女の肉門を叩き、押し広げ、強引に排出されてゆく。
「~~~~~~っっ!あ、あぁぁぁぁぁ~~~~~っ!!!」
瞬間、キャロンの視界が真っ白に飛んだ。これ以上反れないというほどに背中を反らし、あごが外れそうに成る程に口を開いて
嬌声を叫ぶ。強烈極まる絶頂感にびくびくと全身が痙攣し、何も写していない見開いた瞳孔が収縮する。汗が飛沫き、
太ももはぶるぶると震え、同時にぎゅうぎゅうと膣奥が収縮し、結合部からは潮が噴出してぼたぼたとシーツの上に滴っていた。

「あぁっ…あぁ…あ…は……は…はっ…はっ…」
全身の痙攣が解け、ばたりと倒れ込むキャロン。切迫した荒い吐息が急速な絶頂の余韻を物語っていた。
男はその様子を満足そうに眺めている。しおらしくなった肩を、汗にまみれた背中を。そして蹂躙され尽くしたお尻を、
その中心であるアヌスを。そして少女が自ら貫かせた膣内ではまだ射精していないモノがギンギンと屹立して存在を誇示している。
再び男の手が汗にまみれてひくひくと痙攣を続ける尻肉に触れると、キャロンの腰がびくんと震えた。
「や……もう…ゆるして……いやぁ…おしり…だめぇ…ひぅっ…ま、まだイったばかり…ちょっと、待って…あぅっ!」
尻たぶを撫でられながら弱弱しく懇願する少女。しかし聞き入れられる事がないのは彼女自身が良く知ってしまっていた。
「あ、ひゃぁんっ!ま、また…や、おしり…入れないで…あぅんっ!あ…はぁんっ!やめて…あぁっ!やっ、いやぁぁ~~~んっ!」
再び腸液と愛蜜にぬめったままのパールを押し込まれ、背中を震わせながら喘ぐ涙目の少女。
しかし性に貪欲な肢体は再びの陵辱に歓喜で応え、無意識にあそこがきゅっと締まって蜜を溢れさせてしまう。
性玩具の容赦ない責めに泣き叫び、自分の体に翻弄されながら少女は快楽と背徳の昏く妖しい底なし沼の淵へと引きずり戻されていった…


しばらく後。
キャロンは水車小屋のベッドに一人、乱れたシーツの上に半身の状態で横たわっていた。
あそこにはバイブが、アナルにはパールが突き込まれたままでそれぞれの挿入部はなおもひくひくと息づいて精液を溢れさせていた。
散々玩ばれたお尻の肌にも男の濃い白濁液がたっぷりとかけられた上、ぬりこめられてぬめぬめとした艶を帯びてしまっている。
すっかり火照って汗だくになった肌はまだ熱が引いておらず、桜色の乳首も昂奮の残滓に勃起したままだ。
腹筋や太ももは絶頂の余韻に未だぴくぴくと震え、顔は涙と涎にまみれて少し汚れている。
皮製の家畜用首輪を締められた細い首は赤く擦れ痕を残し、拘束具の冷たい金具と鎖が垂れて鈍い光を放っている。
「はぁっ…はぁっ……はぁっ…ぜぇ…ごほっ…ごほっ…はぁ…はぁ…ぅ…」
はぁはぁ、ぜぇぜぇと荒い息が犯されてぐったりと動けない少女の喉からひっきりなしに漏れ出ていた。

男はつい今しがた洗脳から覚めて去っていったばかりだった。
終わってみればあれから何度絶頂に追い込まれたのか、数えるのも馬鹿らしいほど一方的な陵辱劇だった。
男はいくつもの道具を駆使しそれこそ自身が満足いくまでキャロンを貫き、犯し尽くすとふいに糸が切れたようになり、
目の前の光景が夢か幻か判別が出来ないといったような唖然とした表情のまま、服だけ掴んで裸のまま小屋から逃げていった。
しかしそれもキャロンにはいつものことだったし、もう体力も残っていないので追うこともしなかった。
心配せずとも交わったことで浄化はされている。残滓が消え去る数刻後には記憶も曖昧になり翌朝にはすっかり消えてしまうだろう。

しばらく休んでいたキャロンはゆっくりと体を起こし、自身に突き立てられたままの性玩具を引き抜き、首輪を外す。
「んぅっ………は…はぁ…ん…く、ふぁぅっ……」
戒めを解き、肉体にようやく訪れた解放感に包まれたキャロンは裸のまま再びベッドにどさりと横になってもう少しだけ、と身を休める。
結論から言えば男は娼館などに出入りする性玩具職人であり、尻フェチの隠れ性豪であった。
道具は作るものの使う経験はほとんどなく、悶々としたものを抱え込んでいたのだろう。
それがキャロンの責めがきっかけとなり隠された欲望が暴発してしまったのだ。そして結果はこの始末。
犯されついでに商売道具の性玩具の性能を存分に味あわされてしまったという訳だ。
「……くやしいなあ…」
誰にともなく呟く。胸に去来するのは犯されたショックより、リードしていたはずなのに先にイかされてしまった事への悔しさだった。
「次は……次は負けないんだからね…っ」
次とは何、と問う者がいたら少女は困惑しただろうが幸運にもここには誰もいない。
汗と精液に汚され尽くしたあられもない姿のまま、王女は拳を握り締めて再起を誓った。

既に夕暮れ時が近く、城へ帰らねばならない。キャロンは水車の水で体を清め、服を着なおす。ついでにベッドのシーツも洗っておく。
手早く片付けて小屋を出ようとする少女の目に、男が床に落とし、置き忘れたままになっていたバイブとアナルパールが映った。
先刻までの行為が思い出されて羞恥に少女の頬が一気に赤らむ。思わず顔を背け慌てて外へ出ようとするが扉にかけた手がはたと止まった。
目を反らそうとしては振り返り、ドアに手をかけては足が止まってしまう。
そうして何度も見ているうちにブルマーに包まれたお尻の穴がむずむずとして、胸の奥までどきどきしてくる。
「………こ…ここに捨てておくのも…も、問題よね…?」
顔を赤くしたまま彼女は誰にともなく呟き、きょろきょろと辺りを見回しながら玩具へそっと手を伸ばす。
そして手早く洗うと小物袋へしまい込み、そのまま何事もなかったように装いながら小屋を出て行った。


その後しばらく、マリオはキャロンに道具を使った責めをリクエストされ、若干当惑を覚えながらもそれに応える日々が続いたという。
そして事情を知る侍女の一人は、恥ずかしい玩具の買い物を頼まれ、顔を隠して職人の家を訪問するような事がたびたびあったそうだ。