ペルルはゴモロスの神殿へとキーラを急がせていた。
キーラの肢に掴まれている全裸の少女…キャロンは意識を失い、ぐったりと脱力した手足を投げ出している。
ペルルは彼女の身を案じつつも裸体から目を逸らすように前を向き、キーラの手綱を更に強く握った。
森で襲われていたキャロン。魔王に操られた何人もの村人に囲まれて押し倒され、服を脱がされ、乱暴されていた。
一瞬の隙に必死でキーラを突っ込ませて奪い返したがその時の怒りにも似た興奮はそうそう収まるものではなかった。
ペルルの感情の昂ぶりに反応するように、夜空を風のごとくキーラは駆け抜けてゆく。

ゴモロスの神殿に着くと間もなくキャロンは目を覚ました。
ゆっくりと体を起すと自分が裸で、肌が汚れてべたついていることに気づいたが、動きは緩慢で夢の中にまだいるかのようだった。
どう声をかけてよいか迷ってしまったペルルに「ちょっと、体拭いてくる…」とだけ言ってタオルだけを手に外の小川へ向かってしまう。
うつむき、生気のない様子のキャロンに声をかけるタイミングを外されたペルルはどうしたらよいか分からず悶々としたまま待ち続けるしかなかった。


そして…神殿の外、小川の辺でキャロンが体を拭いている。
冷たい水に浸されたタオルが肌をぬぐうたびゆっくりと意識は回復し、それと共にその脳裏に先刻までの行為が蘇ってくる。
守るべき村人たちに犯された記憶。魔王に洗脳された男達の無数の好色な手が、ざらざらした舌が、熱いモノの感触が、浴びせられた精液の臭いが
蘇って来るたびにこれは夢ではなかったのだと語り掛けてくる。
おぞましい記憶に震え、強く目をつむって拭い去ろうと体を擦る手の動きが強くなってゆく。
そして、記憶はさらに遡ってあの赤く光る眼を思い出す…最初に彼女を貫いたマリオの顔に浮かんだその忌まわしい目の奥の光。
その光に本能的な危険を感じてキャロンはかぶりを振り、思い出そうとするの止めて目を開いた。そして少女は月明かりに照らされて小川に映る自分の顔を見る。
その目の奥にはマリオの目に浮かんでいたものと同じ、赤い光が点っていた。

「あっ……」

逃れられない。気が付くと同時にキャロンの動きは止まり、力を失って膝をつく。そして翡翠色の瞳からゆっくりと光が消えていった…



やがて、キー!と鳴き声がしてキーラが飛び去ってゆく音がした。

「着替え、ないから…キーラに行ってもらったわ…」

キャロンが戻ってくる。小さなタオルで申し訳程度に体を隠した格好で、恥ずかしそうに顔を赤らめていた。
思わず見てしまったペルルは慌てて座ったまま後ろを向く。

「ご、ごめん!」

ペルルの顔が一気に熱くなった。月明かりに照らされた少女の裸があまりにも眩しかったのだ。
タオルで隠しきれないほどに膨らみ布を持ち上げているおっぱいとタオルの下や隙間からのぞくむちむちとした太ももが
一瞬見てしまっただけというのに脳裏に焼き付いて離れようとしない。
普段意識していなかったはずなのに、何度かは覗き見たこともあるはずなのに、その少女の姿は少年の胸を一気に掻き乱したのだ。
落ち着こうと何度も頭を振るペルル。しかし、顔の熱は下がろうとせず股間の熱さがこみ上げてくるのも止めようがなかった。

キャロンは少年の様子を見ると薄く微笑み、座り込んでいるペルルの背中に寄りかかるようにして座った。
ペルルの服越しにキャロンの素肌が密着し、川で冷やされた冷たくも、柔らかな女体の感触を伝える。
これだけで少年の動悸がどんどん早くなっていく。少女に女を意識してしまった以上、男である少年が追い込まれるのは必然だった。

「ペルル…」
「なっ、なんだいっ…?キャ、キャロン」

呼びかけられて、思わず声が上ずってしまうペルル。一瞬のうちに思考がぐるぐると渦を巻いてまとまらなくなる。

「ありがとね」

キャロンの声はさっきと変わらず少し生気がなかった。しかし、お礼を言われたペルルは少しだけホッとする。

「はっ、ははっ、なんてことないよ、お安い御用さっ、ぶ、無事でよかったよ…」

元気づけようと笑ってみせるが表情が少し硬くなっているのが自分で分かってしまう。
と、床に置いている手にキャロンの手が重ねられた。

「…っ!」

どきん、として体がこわばるペルル。手を繋いだことなど幾度もあるというのにその触れられ方は経験したことがないような媚びがあった。
剣を持ち、農作業に精を出しているとは思えないほど白くて細い指がペルルの手の上をまるで蛇のように蠢き、獲物を捕らえるようにして
指を絡め取ってゆく。ペルルはどぎまぎとしているうちに緊張で体が硬直していってしまう。

「キャ…キャロン…?」
「…ごめんね?」

何について謝っているのだろう?ペルルの頭が更にぐるぐると回りだす。
そして襲われていたキャロンの姿を思い出してしまい、一気に体が熱くなってゆく。
少女が押し倒され、手を掴まれ、胸を揉まれ、舐められ、嬲られ、髪を引っ張られ、足を広げさせられ、のしかかられ、抱え上げられ、咥えさせられ、貫かれ…
大勢の男たちの手によって囚われ、性の生贄として剥かれ、欲望の滾りをぶつけられ、純潔を引き裂かれ、無理やり女に脱皮させられてゆく無残な光景だった。
ペルルは思い人の体が奪われ、汚されたという事をまだ本心で理解してはおらず、自分の感情が整理できていない。ただ、訳もなく頭がかっとしてしまう。

「べっ、べつに…いいさっ…」

何が?という答えはなかったがとりあえず口をついて出たのは慰めですらない、どうとでも取れる言葉だった。
キャロンはそのまま黙って指を絡めてくる。指はまるで生き物のようにペルルの指を絡め取り、それだけで少年の動きは封じられてしまう。
何も言えずに黙ってしまうと自分の中の何かが耐え切れず溢れてしまうような気がしてきて口を開くがペルルは言葉が出せない。
口をぱくぱくとさせているうちに喉が渇いてしまい、何度もつばを飲み込む。
意識が指と触れ合っている背中に集中してしまっている。動悸が激しくなり、汗が浮いてきていた。
なぜこんなに興奮してしまっているのかペルル自身にも分からなかった。
いつもと違う、艶っぽいキャロンの仕草や声がどうしようもなく少年の心を揺さぶっていたのだ。

キャロンの背中が離れる。ペルルが残念なような、少しホッとしたような溜息をついた次の瞬間、柔らかい2つの感触が背中に押し当てられた。
「あっ」と思わず声を上げる。心臓が止まりそうなほど驚き、目を見開いてしまうペルル。
滑らかで柔らかで、肉の弾力に満ち、体温の暖かさを感じる少女の豊かな双丘。それが少年の硬い背中に密着し、むにっと潰されていた。
二つの丘の頂上で膨らんだ小さな突起は、押しつぶされながらも少年の背中をくすぐるように突いている。
初めて触れる少女の胸の感触。今まで意識したこともなかったというのに、触れたその瞬間少年は虜にさせられてしまった。

「ねえ、ペルル…」

混乱するペルルの耳元をキャロンの声がくすぐる。甘く、どこか媚びを含んだその声が少年の自制心を一気に突き崩そうとする。

「キャ……キャロ…ン?ど、どうしたのさ…」

キャロンはペルルの背中からぴったりと体を密着させ、顔を寄せると少年の首筋に切なげな吐息を吹きかける。
ぞくりとした感触が背中を走り抜け、腕に鳥肌が立つ。

「あたし……したいの…」

少女が囁く。何を言っているのか理性では理解できないのに本能的に理解してしまい、汗が噴き出る。体が熱く、鼓動がうるさくなってくる。
すぐ背後には全裸の少女がいて、自分を誘っている。その意味が分からないほどに体は子供でないのだ。

「な、なな、なにをだい…?あ、あはは、はは、は…」

何か、絶対におかしい。乾いた笑いで誤魔化そうとするが、既に術中に嵌って逃れられない。少女の声が耳の中で無限にこだましていた。

「ペルルと……ね?わかるでしょ?」

誰なんだ、これは…と思ってしまうペルル。少年の知る少女はこんな艶っぽい声で少年に囁きかけない。
しかし、それは紛れもなく自身がよく知る少女の声である。そして状況を考えなければその誘いはあまりにも魅力的なのだ。

「何を、言って…っ!?」

胸を押し当てられたまま艶っぽく囁きかけられ、焦るあまりペルルは思わず振り向き、少女の顔を見てしまう。それが最後の失敗だった。

大きな、潤んだ翡翠色の瞳。熱を帯びて朱に染まった目元。しどけなく開かれた口。艶を帯びてほの赤く輝く柔らかそうな唇が目前に迫っていた。
日頃の悪戯っぽいお転婆な感じとはまるで違う、切なげな、憂いを帯びたような、色っぽい女の表情。そして一糸纏わぬ肌の艶やかさ。
鎖骨から胸元への美しい流れ、豊かに実った白い乳房、桜色に咲いた乳首、くびれた腰つき、しなやかな太腿の曲線、湿り気を帯びた股間の薄い繁み。
見た瞬間にペルルは魅了され、石のように動けなくなってしまう。その姿は少年にとってあまりにも美しく、抗いがたく、蠱惑的だった。

「……っっっ!…」

どきん、と鼓動が一際高く打ち、息が止まる。ペルルの目は少女の裸にくぎ付けとなって離れることができない。
キャロンはそのままペルルの胸へ自分の胸を押し当てるようにして少年の胸板にすがりつくと上目づかいにペルルを見る。
その翡翠色の瞳の奥に赤い輝きがあることに気づけるはずもなく、胸の感触の柔らかさに少年の思考は完全に停止する。
そして少年の耳元まで迫ると赤く潤んだ唇を寄せ、最後の決定的な一言を告げた。

「好きよ…」

瞬間、少年の風前の灯火だった理性が一気に、決壊へと向かう。
戸惑い、かすかに震えていたペルルの腕が反射的に持ち上がり、キャロンの小柄な体をぎゅっと抱きしめた。
男の腕にきつく抱きしめられ、思わず「あっ」と声を上げるキャロン。
その抱きしめた体の弾力に満ちた、暖かくも柔らかい感触とキャロンの上げた甘く蕩けた声がペルルの残りわずかだった理性の砦を完全に吹き飛ばした。
ペルルが前に出るとキャロンの体から力が抜け、二人は抱き合ったまま石畳の床に倒れこむ。押し倒されようとする少女の瞳にははっきりと喜色が浮かんでいた。



神殿の冷たい石畳の上。差し込む月の光に照らされながら裸の男女が絡み合っている。
誰もいない廃墟のような神殿に押し倒された少女の喘ぐ声が響いていた。

「ああっ…はぁっ…はぁっ…はぁ…あぅんっ…んぅ…あぁっ…ひゃぁっ…はぁっ…あぁ、うぅっ…あっ…ぅんっ…いや…あっ…んっ…」

服を脱ぎ捨て、がむしゃらにキャロンの胸にむしゃぶりついているペルル。テクニックも気遣いもない、乱暴なだけの愛撫だ。
しかしキャロンはそれが気持ちいいかのように背を震わせ、悶え、喘いでいる。

「キャロンっ、キャロンっ!はぁっ、はぁっ、キャロンっ!」

必死に名前を呼びながら、少女の豊かで弾力に満ち、ハリのある乳房を捏ね、乳首を吸いたてる。
稚拙な愛撫に晒されるたびに乱暴された痕の残る少女の肌の上にまた新たな痕がつけられてゆく。
ペルルに理性が残っていたのなら、気づいて止めることも出来たのだろう。しかし暴走する少年はもう止まることができなくなってしまっている。
それでもキャロンは嫌がることなく、むしろペルルにされるがままに愛撫を受け止め、男の体に縋り付くようにして、牡性を煽るように身悶える。

「あぁっ!…ひゃうんっ…ペルル…ペルルぅっ…もっと…もっとして…はぁっ…あぁ…おっぱい…きもちいいの…もっとさわって…」

白く弾力に富んだ双丘は乱暴に掴まれてぐねぐねと形を変え、頂上の桜色の突起は興奮に色濃く染まっていた。
首を振り、髪を乱してキャロンは痴態を見せ、切なげな嬌声をあげ続けながら、もっとしてほしいとねだるのだ。

「あぁっ、ダメ…声でちゃう…んぅっ…いやぁんっ!…あぁっ…とまんないよぉ…っ…ペルル…いじわるしないでぇっ…あぁっ!」

初めて触れた女の子の裸…しかも密かに焦がれていたキャロンの肌の感触は感動的なほどだった。
つやつやして柔らかくて暖かく、弾力があってすべすべとしている。それは触れば触るほど、舐めれば舐めるほどに感じ入ってくれる。
そして抱きしめ、まさぐるたびに耳をくすぐってくるのは今まで聞いたこともない少女の声。褥にある女の切ない溜息や喘ぎ声。
その蕩けた声を聞いていると、もっと声を出させたい、感じさせ、喘がせたいという欲望がむくむくと湧き上がる。
乱暴にして、めちゃくちゃにしてやりたいと思えて仕方がなくなってくるのだ。
その感触、その声に夢中になり、猛り狂うようにペルルはなおもキャロンの胸を苛め続けた。
艶に満ちて白く弾力に富んだ果実を何度も握りつぶし、先端を舐め、啜り、噛みつき、吸いたてる。

「ああっ!きゃふっ!はんっ!…くぅんっ!…もっと…優しく吸って…?あっ、そう、そうよ…んあっ!そこ、そこぉっ…」

しかしキャロンは身悶え、甘い声をあげながらペルルを抱きしめ、肢体の全てで少年の体を感じようと蠢いていた。
そして愛撫を煽りながら、右、次は左、というようにペルルの舌や手を巧みに誘導している。
そのことに気づかない童貞のペルル。女体の生み出す快楽と少女の喘ぎ声の前に際限なく溺れてゆくのだ。



「もっと…もっといっぱいして…ペルル…あぁっ…いいの…素敵よ…ああぁっ…はぁっ…そこ…きもちいいの…」

互いに全裸になり、肌を重ね、絡み合っている二人。汗にまみれた二人の体が牡と牝の匂い…フェロモンに包まれてゆく。
そのフェロモンが更に二人を発情させ、より激しく求め合わせるのだ。
ペルルに最初の猛々しい勢いが弱くなってきたことでキャロンの誘導もより巧みになってきていた。
誘導されるペルルもキャロンがする新鮮な反応に釣られるようにして体位を変え、キャロンのリクエスト通りに体へ快感を刻み込んでゆく。
感じやすい少女の肌は次々と性感帯に火を点され、望み通りにじわじわと悦楽の炎で焼かれていく。

「ペルル……ここ…おねがい…熱くて…切なくて…もう、たまらないの……」

キャロンは陶酔したような表情のまま大きく肢を開くと指でスリットを割り、ペルルの顔を自らの股間へと迎え入れる。
初めて至近で見る女の子の秘部に思わず生唾を飲み込む少年。
柔らかでピンク色をした肉の花弁は既に愛液が溢れて襞が充血し、顔を近づけると濃厚な牝の匂いが少年の頭をくらくらとさせた。
そのまま蝶が誘い込まれるようにペルルはキャロンの秘部へと迫り、敏感な陰唇に口づける。

「そう…そこ…っ!ふああぁぁっ!!」

襞にかさついた唇が触れた瞬間、一際高く声を上げ、あごを跳ね上げるキャロン。ぶるぶるっと震えながら背中を反らし、胸を中空へと突き上げる。
ビクンと大きく跳ねた少女の体に驚くペルル。そこまで強い反応を示すものだとは思いもせず、初めてのクンニに戸惑いさえ覚える。

「キャ…キャロン?」
「はぁ…はぁ…はぁ…ち、ちょっとイっちゃった…い、いいよ…もっと舐めてちょうだい…はぁんっ!そ、そう…あぁっ…すごく感じちゃう…っ!」

切羽詰まったような反応と喘ぎ声に戸惑ったもののペルルは求められるまま少女のあそこにゆっくりと舌を這わせる。
首を激しく振ってポニーテールを乱しながら喘ぎ始めるキャロン。腰が震え、感じている表情をすっかり晒して悦楽に溺れてしまっている。
背中を震わせながら時折ぐんと弓なりに反らせ、少年の舌の動きに翻弄されてすっかり身を委ねていた。

「あぁっっ…う…ぅうんっ…ふっ…やぁぅっ…すてきよ…あぁぁ…ん…ふあぁっ!く、ぁんっ!あぁんっ…ビリビリきちゃうっ!ふあぁっ!」

舌が這い回り、くちゅくちゅと撫でるたびに少女の淫裂からとめどなく蜜が溢れてペルルの顔を濡らし、太ももがびくびくと震えて腰が何度も浮かび上がる。
蜜に濡れ輝く陰核を舐められては一際高く喘ぎ、指が襞の奥へ差し込まれくの字に曲げてGスポットを押されると体をびくんと弾ませる。
こうしてキャロンは喘ぎ、悶えながらどこを責められると弱いのか、どうやって責めてほしいかペルルに教えているのだ。
ペルルは自分が少女を感じさせているという事に牡としての優越感をはっきり感じながらも、導かれるままキャロンの淫裂にむしゃぶりついていた。

「あぁっ!そこ、そこよ…はぁっ…さわって…んぅっ!…ペルル…ペルル…あぁっ…もう、もう…たまらないの…んぁっ!…く…ふぅんっ!」

ペルルが夢中になって少女の愛蜜を貪り啜るその姿はもう先ほどまでの村人たちや、忌むべきあの魔王と何ら変わることのない浅ましいものだった。
しかしキャロンは更に浅ましくその愛撫を快楽として貪り、悩ましく腰を蠢かせては少年の指と舌を受け入れ喘ぐのだ。



「キャロン…おれ…もう…」

ペルルが根を上げる。見れば少年の股間はもはや収まりがつかぬほどに硬くいきり立ち、爆発しそうなほど赤黒く充血した亀頭から先走りを滴らせていた。

「はぁっ…はぁっ…うん…っ…あぁっ…ふぅ…んっ…あ…」

ペルルが顔を上げると少女は汗まみれの肢体をぐったりと脱力させていた。少し喘ぎ疲れたのか、肩と胸を大きく上下させながら息をしている。
じっとりと汗の浮かんだ顔はすっかり紅潮し、快楽に染まり切った吐息を半開きになった赤い唇から零している。ペルルの声を聞くとキャロンは
閉じていた目を開き、切なげに潤んだ瞳でペルルを見ると優しく微笑んでみせた。
こくりと頷き、立てた膝をゆっくり開くと股間に手をやって自らの指で襞に触れ、唾液と愛液でぐっしょり濡れた陰唇を広げて見せる。

「うん…あたしも………もうダメ……ここよ…来て…?…あぁんっ」

ここまで焚き付けられた牡の欲望がこの誘惑に抗しきれるはずはなかった。
理性を失ったペルルはキャロンを押し倒し、モノを掴むと震えながらも大きく開かれた少女のスリットへとあてがう。
すると少女の蜜に濡れ輝くピンク色の肉襞は拒むどころかぬるぬると滑りながら少年のモノを迎え入れてゆく。
キャロンの襞にモノで触れた瞬間、ペルルはその熱さとひくひくと痙攣して引きずり込もうとする蠢きに驚愕する。

「うぁっ…」

喉を締め付けられたかのような声を絞り出すペルル。女の子のあそこがこんなものだとは思いもしていなかったのだ。
キャロンはペルルの表情を見ると薄く笑い、腰を少し浮かせて挿入しやすいように誘導し、ペルルのモノをゆっくりと飲み込んでゆく。

「んっ…ふぁっ…あ、ああああぁっ……これが…ほしかったの…すごく熱くて…いっぱい…ぅ…あぁぁっ…」

ペルルの肩に手をかけて体ごと迎え入れるようにモノを受け入れ、湧き上がってくる疼きにうっとりと蕩けた表情を浮かべるキャロン。
それに対し、体を押し進め、モノが飲み込まれるごとにに切羽詰まった表情となってゆくペルル。

「ぁ…ぁ…っ…!」

熱くてどろどろした何かにモノを握られながら吸いつかれているのだ。気を緩めた瞬間に吸い取られてしまいそうになる。
歯を食いしばって耐えたが、繋がったままのキャロンに優しく抱きしめられ、体の内と外の全てを柔らかく包まれた瞬間にあえなく決壊した。

「キャロンっ…も、もうダメだっ、あっ…ぐぅぅぅあっ!」
「ふ、あぅっ…んっ!ん…っ…ふ、うぅっ…」

注挿の余裕すらなく、肉壁に握りしめられたペルルのモノから暴発した白濁がどくどくと迸り、蠢く襞に絞り出されてゆく。
だらしない表情になるペルルに対し、キャロンは恍惚の表情を浮かべ、ぶるぶると体を震わせながら射精を受け入れていた。



「はぁっ、はぁっ、はぁっ…ご、ごめん…」

射精し終わり、萎えたモノが抜けるとひっくり返るように座り込み、荒い息を吐くペルル。
訳も分からないままイカされてしまった少年はそんなことを口にする。
何故かは分からないまま、男として情けないという思いがペルルの頭を埋め尽くす。

「ん、いいの……ね、もう一度…しよ?」

しかし、少女の反応は放心している少年の予期せぬものだった。
言うが早いかキャロンは起き上がるとペルルの股間に顔をうずめて萎んだモノを口に含んだのだ。

「うわっ、キャ、キャロン?何を、うぁっ!…」

とっさのことに動揺して動けないペルル。キャロンがこんなことをするなんて想像すらできなかった。
しかも射精したばかりの自分のモノを。しかしそのおかげでペルルは自己嫌悪に陥る暇を失ってしまう。
そして若い体は正直である。唇と舌の感触、口の中の性器じみたぬめりとその熱さにペルルのモノはむくむくと膨らんでゆく。

「んっ、んんっ…すごく…濃い……む…ちゅ…ぅン…っく…んン…れる…れる…んふ…あ……おっきく…なってきた…あむ…ちゅむ…れる…」
「うあっ…だ、ダメだよ…キャロン、こんなこと…うぅッ…あ…」

精管に残った精液を啜り上げ、亀頭を小さな舌で押し包みながら撫で回す。手は優しく竿を扱き、時折玉をさわさわと撫でたりしてくる。
目を開けば愛おしげに自分のモノを咥える少女の顔と、なだらかな背中の曲線の先で可愛らしいお尻が揺れているのが見える。
巧みと言う他ないフェラにペルルはあっという間に飲み込まれてしまう。こんな技術を少女が体得している不思議に気づく余裕もない。
少女が自分の性器を口に含んでいるという背徳的な光景。そして極上の性感に少年のモノはあっという間にいきり立ってしまう。
そして、じゅぶじゅぶ、ちゅるる、くちゅ、くちゅと少女の口元からこぼれるいやらしい音が再び神殿の石畳に冒涜的にしみわたっていく。



「んんっ、む…ちゅ…んむっ…んっ…んんっ…ぷ…はぁ…すごい…ほら…もうこんなに元気……これで、また…できるね…」

別の生き物のように蠢きまわるキャロンの熱い舌、そしてすぼめたまま吸いついてくる柔らかな唇に翻弄され弄ばれるペルルのモノ。
滾りを取り戻したところでキャロンは口を離して上体を起こす。涎と精液、先走りの混じった液を口元から零しつつ微笑み、
淫蕩な娼婦もさながらという程のうっとりした顔で呟くと、一気に迫り、ペルルを押し倒して上に跨る。

「キャ、キャロン?ちょ、ちょっと…わ、うわっ」

戸惑い、反応できずされるがままになってしまう少年をよそに我慢できないというようにキャロンは蕩けた表情を見せ、妖艶に微笑む。

「あたしの…あそこ…疼いて…もう…がまんできないの…はぁっ…ね…これ…ちょうだい…?」

引き裂かれたばかりの少女。その純潔の奥からこれほど官能に耽溺した牝性が生まれ出るなど、誰が信じることができただろう。
魔王に見初められたリバースの剣士であり王女でもある少女。彼女の肢体はこの夜、犯されることで女としての花を咲かせてしまった。
それは3年前。魔王によって彼女の芯に植えつけられた淫らな呪い。
際限なく牡を誘い、自ら快楽を求めてしまう自覚なき淫蕩な雌性への目覚めであったのだ。



昂奮に荒くなった吐息を吐きながら再び勃起したペルルのモノを握ると、そのまま自分のあそこにあてがい、一気に腰を沈めてゆくキャロン。

「…っ!うぁっ!」

熱く滾った性器同士が触れ合ってぐちゅり、と淫猥な音を立てる。
キャロンの秘部は蛇のように大きく口を広げて襞でペルルのモノを咥えると蜜を涎のように溢れさせながらずぶずぶと根元まで飲み込む。

「あ、ぐ…んぁっ!…は…ぁ…かたくて、熱い……あぁぁ…いいっ…すごく感じちゃうっ…あぁっ…」

奥まで突き通させるとキャロンの体が電流に打たれたかのように弾け、ぶるぶると震える。頬が緩み、泣きそうな笑顔をペルルに向けた。
下半身、繋がった体の奥から官能の炎が点り、燃え上がって少女を炙り蕩けさせてゆく。

「キャ、キャロンっ……くぅぅっ…」

一気に奥まで貫かされ、モノ全体を再び少女の胎内に握りこまれるペルル。
煮えた壺の中のように熱く、襞の一枚一枚がさっき咥えられた時のキャロンの舌のようにぬるぬると蠢き、絞るように吸いついていた。
少年は快感に体ごとどろどろに溶かされて吸い込まれてしまうような、そんな恐怖心さえ走る。

「はぁっ……ペルルが…おなかの奥で…いっぱい……膨らんで…びくびくって震えてる…うふふっ…んっ…」

お腹の下に手を当て、うっとりとした顔で呟くキャロン。
その表情は満たされた母のように穏やかでもあり、蕩ける娼婦のように妖艶でもあった。そのどれもがペルルは見たことのないものだった。
少女が男根を受け入れてこんな色っぽい表情を見せるなど思いもしなかったのだ。
呆然とするペルルを蕩然と見下ろしながら、ゆっくりと体を揺らし、だんだん腰を大きく早く動かしてゆくキャロン。

「ううっ…ふっ…ん…くっ…んぅっ!あ、はぁっ、はぁっ、んぁっ…あぁっ…すてき…すてきよ…これ…あぁっっ…はぁっ、はぁっ…止められないよぉ…っ」

何度も何度も腰を振り、捩じり、伸び上がり、縮こまり、喘ぎ悶えながらキャロンは騎乗位に夢中になってゆく。
少女の胎内はすっかりこなれているがしなやかで、迎え入れたモノを奥まで飲み込むとまるで襞の一枚一枚で舐めつくそうとするような、
そんな執拗さで肉棒に絡みつき、締め付け、吸いつき、絞り上げてゆくのだ。

「あぁっ!あぁっ!いい、いいのっ…ひゃ…あぁぁっ…あぁんっ…うっ…うあぁぁ…っ…あぅんっ…ううぅっ、くっ…はぁっ…はあっ…だ、だめ…あぁぁっ!」

大きなストロークで注挿すると豊かに実ったおっぱいが揺れ踊り、むっちりとしたお尻が弾む。
肉棒が柔らかな膣肉を掻き回すと蜜がどんどん溢れ、官能がキャロンの全身を埋め尽くしてゆく。
ずちゅ、ずちゅと音を立ててあそこから蜜が飛沫くたびに少女は何度も切なげな嬌声をあげる。
キャロンはペルルの手を取って胸やお尻を掴ませたり、全身を躍動させて捩じるように腰を蠢かせたり、高さも速さも角度も変えて幾度となく自らを貫かせる。

「…もっとさわって…あぁっ!…いいの、いいのぉっ!はぁっ、はぁっ、ん…っあぁ…はぁっ…そう、そこ…あぁっ…もっと強く…して…いやぁっ…ん、くぅっ!」

一度出したおかげもあって、ペルルはキャロンの体と中の感触を味わう余裕が少し出てきていた。
躍動する乳房やお尻の感触を手に刻みつけながら腰を徐々に蠢かせ、襞の一枚一枚をモノで擦るとたまらない快感が下半身に生まれて来る。

「キャロンっ…キャロンのなか…せまくて…熱くて…吸いついてくるっ…すごく…きもちいい…っ…お、おかしくなりそうだっ…」

極上の快感に酔いしれてゆくペルル。やがて下半身に渦巻く熱に呻くように叫び、キャロンの細い腰を掴む。
その手にキャロンは手を重ねて繋ぎ、汗の浮かんだ泣きそうな笑顔でペルルを見下ろすと、熱い吐息を零しつつ囁いた。

「もっと…おかしくなっても…いいよっ…もっと激しく…して…あたしを……ペルルので…いっぱいにしてっ…欲しいの…っ…あぁぁっ!」

ペルルはその声にかき立てられるように腰を突き上げ、キャロンの体を縦横に揺さぶる。
少女の肢体は震えながら仰け反り、悦び悶え、白い喉から甘美な悲鳴を絞り出した。



キャロンの肢体は牡の体の上ですっかり熱に浮かされ、トランスしたかのように淫らな舞を踊り続けている。
髪止めが外れそうなほどに乱れた髪が月明かりに照らされてきらきらと輝き、朱に染まった顔と上下に乱れ踊る乳房から汗を飛び散らせていた。

「き、きもちいいのっ……好きっ…あぁっ…ペルル…好きなのっ…はぁんっ…だいすきぃっ…あ、くぅんっ!んっ、ひゃんっ」

揺れる胸をもっと見てほしいと言わんばかりに突き出してポニーテールを振り乱し、あごを跳ね上げて悲鳴のように喘ぎながらキャロンがあられもなく叫ぶ。
子宮が下がり、ペルルのモノがボルチオに当たって胎の奥から頭の芯までがじんじんと痺れだす。
快感に支配され、熱暴走する肉は最奥を貫かれながら少女を急速に高みへと駆け上らせてゆく。

「お、おれも…好きだっ…キャロンっ!キャロンっ!」

性衝動に完全支配されたペルルが体を起こしてキャロンの体を抱きしめる。
愛の告白が真実のものであるかどうか、そんな事は今の二人にはもう関係がない。
言葉の充足よりも肉体の繋がりとそこから迸る官能が今の二人のすべてだった。
互いの体を強く抱きしめ合い、激しく揺さぶりあいながら互いの下半身から甘く、深く、渦を巻いて吹き上がる流れに身を委ねて高みへと登ってゆく。

「ああっ…うっ…ぐっ…ふぁっ…んっ…うっ…あっ…ひゃぁんっ…っく…あぁっ!もっと…もっと強く突いて…っ…あたしの体…貫いてぇっ…!あっ、ひぃんっ!」

すっかり快感の濁流に飲まれ、言葉にならぬ吐息と悲鳴のような嬌声を交互に漏らし続けるキャロン。
思考がままならなくなるほどかぶりを強く振り、腰をくねらせ、おとがいを跳ね上げ、背中を弓なりに反らせる。
体の隅々までが色欲に染まり、全身で快楽を貪ろうと昂ぶり、悶えるさまは最早年相応の少女のものではなく、色情狂か、淫魔のそれに近かった。



「んっ、む、む…あっ…はぁっ…ん…ふぅんっ!…むちゅ…ん…みゅうんっ!ああっ、はぁっ、はぁっ…」

繋がりながらきつく抱き合い、互いの唇を貪り、舌を絡ませて唾液を交換し、体を絡ませあいながら満たされてゆく二人の体。
本来恋人となる定めの二人である。体の相性が悪いはずもないのだ。
あるいは互いに正気を失いつつも互いを純粋に求める心がどこかに残っているのだろうか、
急き立てられるように、しかし愛し合う恋人のようにどこまでも二人は燃え上がっていく。

「ペルル…好きよ…愛してるの…っあぁっ!ダメ…もうあたし、イっちゃう、イっちゃうよぉっ!あぅぅ、んっ、く、ふぅぁっ!…ね、来て、きてぇっ!」

ぐちゅぐちゅと淫らな水音を立てる互いの下半身に痺れるような官能が走り抜け、限界が近いことを予感させる。
膣道がきゅっと締り、キャロンの喘ぎ声が一際高くなると内股がぶるぶる震え、結合部から愛液が溢れ出す。
切なげなキャロンの体がこわばり、しがみついたペルルの背中に爪が立てられる。鹿のように引き締まった両足が少年の体を挟むようにきつく交差した。
ペルルの股間の奥に熱く渦巻くマグマのような感覚は腰をグラインドさせるたびに高く波打ち、今にもはちきれそうになりながら膨らみ続けている。
そこへ急激に膣道が収縮し、しなやかな太ももの肉が胴に絡みついたのだ。内と外からの強烈な締め付けに我慢しきれず、ペルルが叫んだ。

「キャロンっ、俺、も…もうだめだっ…出るっ…好きだっ、キャロンっ!ううぅっ!」
「きて…あぁっ!…な…なかに…いっぱいだしてぇっ!…あ、あたしっ…も…イクぅっ!…あぁっ!ぅっ、ぐぅっ、んっ、んあああああああああああぁぁぁっ!!」

呼応するようにキャロンが嬌声をあげる。同時に稲妻にうたれたかのようにびくんと震え、大きく全身を仰け反らせて絶頂に達するキャロン。
二人の叫び声がユニゾンし、神殿にこだました。その直後。ペルルの肉体の堰は遂に決壊する。
どくん、と最奥に到達した亀頭が膨れ上がり、先ほどのものとは比較にならないほど大量の白濁が迸ってキャロンの胎内にぶちまけられた。

「あぁぁぁあぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」

あごを跳ね上げて高く、長い歓喜の悲鳴を上げるキャロンの内部を埋め尽くしてゆく白濁液。それを一滴残らず受け止め、絞り取ろうと蠕動する胎内。
指先までぴんと伸ばし、全身をびくびくと痙攣させながら迎えた絶頂感を味わうキャロンの口元に妖しい笑みが浮かぶ。
次の瞬間、自分の下半身から全てが流れ出し、キャロンの胎内に飲み込まれてしまうような極上の快感と共にペルルの意識は消え去っていた。



「あぁっ!あぁっ、ぐ、うぅっ!はぁっ、はっ、はっ、んぅっ!いゃぁっ……ぐ、んふぅっ…ひゃぅ…はぁっ…」

それから…しばらく時がたった月高い深夜になってもなお、二人は萎えることなくSEXに耽っていた。
二人が絶頂に達したあと。互いに倒れ、しばらくは意識を失っていたのだが、起き上がるとどちらからともなく二人はそのまま続きを始めてしまったのだ。
こうして神聖なゴモロスの神殿はその神官の末裔と堕ちた伝説の剣士によって冒涜され、淫欲と堕落に支配された祭りの舞台と化した。
二人ともに瞳はすっかり濁り、心が封じられている。そして体は疲れ果てていても、互いを犯すこと以外は考えられなくなっていた。
完全にラモー・ルーの手中に落ち、淫蕩の魔力に囚われてしまっているのだ。
漏れ出る呼吸はぜえぜえと荒く、汗と愛液にびっしょり濡れたまま転がり回ったせいで少女の美しい肌は神殿の床ぼこりを纏って薄汚れてしまっている。
しかしそれでも二人は何かに急き立てられるように休むことなく互いの体を求めあい、飽くことなく交わり、愛蜜と精液を交換し、幾度となく絶頂へ登りつめる。

「ああっ!いいっ…すごく上手…っ!あぅっ、はぁっ、は、ぐ、うぅっ!んっ!あっ、あっ、あっ…んんっ!…ほしいのぉ…くぅっ…ひゃぁんっ!あひぃんっ!」

うつぶせになり、石畳に胸を押し当てた格好の少女。牡の征服を示す体位を受け入れつつ腰だけを高々と突き出し、丸いお尻を振っては少年を誘い続ける。
結合部は逸物が熟れて蜜を溢れさせる陰裂を何度も貫くたびにぐちゅぐちゅと淫猥な水音を立てて互いの体液を混ぜ合わせ続けていた。
愛蜜は太ももを伝って床まで零れ、小さな水たまりをいくつも作っている。
白い桃のようなお尻が少年の腰に強く打ち付けられ続けて赤く腫れてしまっているが、官能に支配された二人には痛みも甘美な痺れとなってしまっていた。
たどたどしかった少年の愛撫は少女の導きですっかり男のそれになり、覚えたての性行為に夢中に…というよりは獣のようにさえなって最上の相手へ実践し続けていた。
少女はとても先刻まで処女だったとは思えないほど巧みに女体の扱いを少年に教え込みつつ、その教育の成果を自身の体で被虐的なまでに味わっているのだ。

「あぁぁっ!ま、またイク…イっちゃうっ!あたま、真っ白になっちゃうっ!…あ、はぁぁんんっ!んっ、イっっ…くぅぅっ!ん~~~~~っ!!」

全身をぶるぶると震わせ、石畳の床に顔と胸を擦りつけるキャロン。胎内へと染み渡ってゆく白濁に心まで浸食されながら少女はまた絶頂へ堕ちてゆく。
陰唇から精液をごぼりと零しつつ痙攣するお尻を突き出したまま倒れ伏し、力の抜けた口元からはだらしなく涎がこぼれ、蕩けた表情を少年に晒していた。
はぁ、はぁ、と荒い吐息をつき、少しだけ息を整えると少女は体勢を入れ替え、仰向けになって少年の首に腕を回す。
ペルルは既に意識がなく、その目はいつしか魔力を帯びて獣のように黄色くぎらついた光を放っていた。

「はぁ…はぁ…はぁ…いまの…すごく、よかった…よ…はぁ…はぁ…ね…もういっかい…しよ…?」

キャロンの光を失ってくすんだ翡翠色の瞳は少年の妖しい目の光を受け入れて喜んだような、艶やかな笑顔を見せる。
そして全身へ流れ込み、巡ってゆく魔力の甘美な痺れを感じつつ、まだ足りないとばかりに牡の体へすがりついてゆくのだ。
感情を失った状態のペルルは言葉もなく頷くといきり立つモノを蜜と精液で蕩けきった陰裂へと潜り込ませる。
カリがスリットを割り開き、ぐちゅり、と姫鳴りがして二人がまた繋がるとキャロンの肢体は踊りだし、歓喜の嬌声が再び神殿に響きだす。

「あぁっ!く、ひゃんっ…はぁっ、はぁっ…ぅんっ!んぁっ!まだ、足りないの……もっと……ひゃんっ…してぇっ…あぁんっ!そ…そこ…いいっ!ふぅっ…ぅっ…やぁんっ!」

夜の神殿、月の下で狂気に囚われ嬌声をあげて際限なく交合する様は冒涜的であり、背徳的で退廃的でありつつも、官能的で美しいとさえ思える情景だった。
二人きりの享楽の宴はまだ続く。上になり、下になり、喘ぎ、悶え、絡み合い、犯しあうその姿はもはや獣のつがいのそれである。
魔王の手の上で魔力によって湧き溢れる欲望に溺れ、何度も絶頂し、快楽を貪るように求め、本能の赴くまま愛し合う…それはある意味、幸せな牡と牝の姿だった。

「あぁっ!ひゃぅ…んんっ!もっと欲しいのっ…あぁっ!きもちいいっ…あたしを…もっと犯してぇっ!あぁ…またイク…イっちゃうのぉっ!あっ、あぁぁぁ---っ!!」




そして、しばらくの後。キャロンの命令でわざと遠回りで服を取りに行っていたキーラがようやく帰ってきた。
翼竜の羽ばたきで一陣の風が神殿へ吹き込み、ブレイブの鏡にかけられていた布が取り払われる。
すると月光を受けた鏡はひとりでに輝きだし、白い光で辺りを包んだ。
その光に当たった直後。

「「うっ、ぐぁぁっ…いやぁーーーーーっ!!」」

2人は突然苦しみ、うめき出す。のたうちながら口やあそこからどくどくと黄色い液体が溢れだしては白い光に当たって消えてゆく。
そして同時にばたりと倒れてしまった。


そしてしばらく後…同時に目を覚ます二人。白い光の効果であったのか、体はすっかり清められて性交の痕跡も残ってはいない。

「うわっ?キャ、キャロン?」
「きゃぁっ!いやぁん、何よこれ?こっち見ないでぇっ!」

目の前のペルルの頬めがけてキャロンの手が理不尽に振りぬかれた。
後は伝説に伝えられるとおりである。改めて記すこともないだろう。


追記。
キャロンは助けられた後の記憶を失っていた。そしてペルルはキャロンを押し倒すあたりからの記憶がなくなっていた。
したがって二人が結ばれた時の記憶は共にない。しかし、後々二人でした時にどうも初めてな気がしなかったという。
そしてラモー・ルーの魔力を受けた後遺症か、ペルルの目にはキャロンの体だけを痺れさせる黄色い瞳の魔力が備わっていた。
しかし特に理由を調べたりはせず、それは自然と二人だけの秘密となった。