どうしてこうなっちゃったんだろうなあ、あたし。なんて時々思う。

ここは森の中。隣村へ向かう街道からは少し外れている。
魔物も出るからここらを通るのは狩人くらいでほとんど人通りはない。ないから…いいん、だけ…どっ…

「ああぁっ!」

また勝手に口からエッチな声が溢れちゃう。
今、あたしはこの男の人に繁みに連れ込まれて裸にされ、犯されている。
着ていた服は彼の後方に放り棄てられたまま。破られなくてよかった。後が大変だから…
彼はあたしの腰を両手で掴み、さっきから乱暴に腰を叩きつけてくる。
腰同士がぶつかるたびにあたしのお尻から背中へと痛いくらいの衝撃と振動が伝わって勝手に息が漏れる。
無理やり犯されているのに、あたしはだんだん、気持ちよくなってきちゃっていた。
おなかの奥が何度も男の人のモノで抉られて、背筋から頭にびりびりが走って目の前が白くなってゆく。

「あっ、あふぅっ!…んっ、く、あぁっ!」

背中を汗が逆に伝ってゆく感覚がする。手は地面の草を土ごと何度も握りしめ、千切れた草の臭いが顔の前をよぎっている。
おっぱいも身体を揺さぶられるたびに地面に擦りつけられて痛いようなくすぐったいような感覚に包まれている。
うつぶせで膝をつき、お尻だけを高く突きあげたこの格好は外ですると胸と膝がちょっと痛いなっていつも思う。

「ああっ!んぅっ、ぐ、うぅんっ!はぁんっ!あぁっ…はっ…はぁっ…はぁっ…」

今回はちょっと不意打ちだった。
すれ違うその瞬間までは何の反応もなかったのに、近づいた途端に覚醒して襲ってくるんだもの。
あたしがかなり近寄らないとラモー・ルーの残存魔力が反応しないケースがあるのね…覚えておこう。
いつもいつも好き放題にされちゃうのは悔しいんだけど相手の方が力は強いし、操られているだけだから倒しちゃうわけにもいかないし。
でも今回は力が強い割に紳士的で助かったわ…いきなり抱えあげられて繁みに連れ込まれた時はどうなることかと思ったけどね。

「あぁぁっ!あぁぁっ!んぅっ!んんっ!あ…あ…っ…あぁぁっ!!」

服を破かれなかったのはいいんだけど脱がせてから愛撫もなくバックでいきなりっていうのはちょっと…まあ、仕方ないか。
あ…中でびくびくってしてる…そろそろ…かな…あ、あたしも………もう…イきそう…
ぐりぐりと強く執拗にモノで突かれて繋がった処から蜜が溢れて幾筋も太ももを伝って落ちていく。
お腹の奥が熱く疼いてる。中がきゅうきゅうと勝手に締め付けだしてモノの形が分かるくらい襞と密着してる。
彼はそれこそ獣のような咆哮をあげながらめちゃくちゃにあたしのあそこを掻き回す。そう、それがイイの…

「あぁっ!い、いっちゃう、あたしっ…イっちゃうぅっ!あっぐ、んんっ、はぁぁっ!あぁぁあぁーーーっ!」

誰もいないから、あたしも負けずに叫ぶと彼の動きもそれに煽られるように激しくなっていく。
ずんずん突かれて頭の中がどんどん真っ白になってゆく。目の前で火花がはじけて、身体が気持ちいいのでいっぱいになる。
一番奥を抉られながらどくん、とあたしの中に勢いよく熱いものが吐きかけられた。あ…くる……
ぎゅっと地面を掴み、肢の指がぴんと伸びる。ぶるぶるっと震えるとあたしの全身は一気に舞い上がるような感覚と共に絶頂を迎えた。



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「はぁっ…あ…いや…いや…あぁ…だめっ…あぁっ…んぅ…こ、ここから…出しなさ…ひゃぁんっ…や、やめてぇ…っ…」

夢を見ている。小さい透明な水晶球の中に閉じ込められている、あの時のあたし。忌まわしい過去の記憶。確か捕まって3日目くらいだったかな…
全裸にされ、身体を小さくされたあたし。水晶球の中で守る術のない肌を半透明で蛭や蛞蝓のような小さな触手が何十匹、何百匹も纏わりついて犯している。
そのおぞましさと言ったら、思い出すだけで怖気が立つほどだ。あたしは気を確かに持とうと何度も透明な壁を叩き、外にいるラモー・ルーを睨みつけようとする。
でも、次の瞬間には敏感な処を撫でられて力が抜けてしまう。それほどにこの触手たちはあたしの身体を熟知して、感じさせるために蠢いていた。
固い水晶の透明な壁はあたしがどんなに叩いても割れはしない。逃げられない透明な密室で触手に好き放題に身体を這い回られ、声をあげてよがり続けるほかはない。

その透明な壁の向こう、外の玉座にいるラモー・ルーはお酒を飲みながら愉しそうにあたしの悶える姿を見物している。
この中であたしに流させた蜜は水晶球の台座がみんな吸い取ってあいつの飲んでいるお酒の瓶を満たしてゆく仕掛けになっている。
そう、これはあいつにとっては余興と食事を兼ねた行為に過ぎない…

「あぁっ…だめ…そんなとこ…さわんないでっ…やぁっ!…ひゃぅんっ…やめて、くすぐった…ひゃぁんっ!」

ぬるぬるとした、生暖かい粘液を纏った触手の臭いは、今思えばそれは精液のそれに似ていた。
触手たちはあたしの身体の上を縦横に這い回り、ぬめぬめしたその舌でいたる所を撫で、ついばみ、吸い、噛みながら蠢き続け、時折内側へ潜り込んでくる。
あそこやお尻の中だけではなく、口や耳の穴、おへそや足指の間にまで入り込まれて、あたしはむず痒さと嫌悪感に喘ぎ、身もだえするしかない。
魔法で出口もない水晶球の中に閉じ込められているあたしには逃げ場がなく、どんなに我慢しても無駄で、泣いても叫んでも、助けは来ない。

「フフフフ…まだまだだ……お前の身体が完全に快楽で染まり、最上の美酒と化すまで、私の手で熟成させてやろう…」

ラモー・ルーがまた何か言っている。でもあたしの耳には届いてこない。
自分の荒い吐息と喘ぎ声、触手のにちゃにちゃいういやらしい音だけがこの狭い球体の中を反響し、満たしている。
この触手のぬるぬるが肌の至る所まですっかり染み込み、このむず痒さが気持ちよさに変わってしまうまで、
このいやな臭いが嫌じゃなくなるまで、あたしはこのままここで弄られ続け、淫らな舞を続けさせられる。
そしてようやくの思いでここから出された時、あたしはすっかり蕩けた顔をして、ふらふらとラモー・ルーの腕の中に身を投げ出してしまう…

「あぁっ…も、もうやめて…ゆるして…あぁっ…はぁっ、はぁっ…あたし…もうっ…へ…ヘンになっちゃうよぉっ!……」
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目が覚めると彼は立ち去っていた。
あたしは裸のままうつぶせで倒れていた。汗がまだ引いていないからまだそんなに時間はたっていないみたい。
絶頂した時に少し意識が飛んじゃっただけみたいね。良かった。こんなとこで寝てたら流石に風邪をひいちゃうし。
バックでされるときは結構激しくされることが多いからたまに飛んじゃうのよね。気を付けないと。
獣型の魔物によくこの体位でされるんだけど、こういう時ってなんだが自分まで獣になっちゃうみたいな感じがある。
無理やり征服されて、犯されてるのに、なんだかそれが逆に気持ちいいって思っちゃう自分がいる。
…まあ、正常位で愛し合うようにするのも好きだし、騎乗位で下から突き上げられるのも好きなんだけど。
ホント、あたしってエッチ好きになっちゃったなあ…

立ち上がるとあそこから精液がどろりと逆流して太ももを伝い落ちる。
また中に出されちゃったけど、今日は多分大丈夫なはずよね…
と思いつつ服を拾い、手足が結構汚れているのに改めて気づく。このままにして帰るのは流石に嫌かな。
そう言えばこの先によく行く川があったよねと思い、あたしは裸のまま歩き出した。


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俺がそこを通りかかったのは偶然だった。
薬草を摘みに出て、ふと気が向いて森を抜けようとした。
そして遠くに女の声がした気がしてその方向へと向かったのだ。
その声は近寄るにつれてだんだんと大きくなり、その声が悲鳴ではなく嬌声であることが聞き取れるまでになった。

(くそ…誰だ、こんな昼間っから…羨ましいことを……まてよ…この声…?)

興味本位で現場へ向かいながら、やがて俺はその声に聞き覚えがあることに気づき、歩みを速めてゆく。
そして一際高い叫び声があがる。彼女が絶頂したのだ。その声を間近で聞いた事がある俺にはそれがよく分かった。

辺りが静かになり、声があったあたりを探していると向こうから男が歩いてきた。
狩人か木こりなのだろうか、村で見たことはない大柄な男だったが目はうつろでふらふらと魂が抜けたような感じで歩いていて、
俺の姿が目に入っていないようでもあった。すれ違う時、男の身体からわずかに女の香りがした。こいつが…

そして奥に進んだ俺は川へと向かうよく知る姿をした妖精の姿を見る。あれは王女ではない。裸で森を歩くなんて妖精以外にいるはずがないからだ。
待望の機会を前に昂奮を隠しきれなくなりつつも、彼女に気づかれないように俺はこっそり後をつけてゆく…
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森の中にあるこの川淵は泳げるくらいの所や小さな滝もあってお気に入りの場所の一つだった。ラモー・ルーを倒した後も来たっけ。
あたしは服を岩棚の上に置き、川に入ってまず体の汚れを洗い流す。今日は少し暑いから、川の水が冷たくて気持ちがいい。
それからしばらくは泳いだりして遊ぶことにした。裸で泳ぐのって開放感があって実は結構好きだった。

「ほんと、どうしてこうなっちゃったんだろ…」
泳ぎも一段落し、ちょっと疲れた身体を水に浮かべながらあたしはまた呟く。

あたしの身体はとてもエッチになった。原因は分かっている。ラモー・ルー。あいつに捕まっていろいろされたから。
そのせいであたしの身体は他の同じ年くらいの女の子に比べて成長し、胸もお尻も大きくなって、その…感じやすくもなった。
ユリアさんもすごく大人っぽくなったし、侍女のみんなもだから、多分そういうことなんだろうな。と思う。
色々あってラモー・ルーは倒した。でも、捕まってた時の事はせっかく忘れられてたのに、マリオに犯されたせいで…思い出しちゃったのよね。
で、今。魔物はまだいるし、あいつの残した置き土産(はぐれ村人)には襲われるようになって…マリオとも…またするようになって……

「なんだかエッチなことばかりしてるような気がするのよね、あたし」

最近何をした…と思い返すと出てくるのがほとんどエッチなことばかり。これってさすがにどうなのかしらって思う。
仰向けに浮かび、水の上に顔を出している自分の胸を見る。豊かに膨らんだおっぱい。濡れた肌についた水滴が日の光でキラキラしてる。
形もまあまあ良くて乳輪も小さく、乳首がツンと上を向いてて、色も綺麗な桜色。これは自分で見ても触りたくなるくらいエッチな眺めだなあと思っちゃう。
何人もの男の人に触られて、揉まれて、吸われて、こんなに育ってしまったこのおっぱい。育ったのは嬉しいことだから別にいいんだけどね。

問題は、あたし自身がされちゃうのを別に嫌だと思っていない事。
そう。あたしはエッチなことをされるのが嫌じゃなくなっている。それどころか、積極的にされたいとさえ思ってしまう。
伝説の剣士になる前、あたしがこんなにもエッチが大好きになっちゃうなんて思ってもみなかった。
あの時から何年も経ってせっかく忘れていたのに。あの時の事を思い出しちゃって以降、あたしの身体はどうにも止まらなくなってしまっていた。
成長した身体は毎晩どうしようもなく疼きだし、眠ればエッチな夢もいっぱい見てしまう。自分でする回数も増えていって…
最近では気づけばほぼ毎日誰かに抱かれているし、口でするのもお尻でするのも、何人かで同時にするのも、女の子同士も、もう数え切れないくらい。
はじめは妊娠の心配とかもしてたのに、何故か全然しないから最近だとこうやって洗い流すくらいしかしなくなったし。

さっきみたいに無理やりされるのも慣れた、というよりどこかで楽しんでしまっているあたしがいる。
嫌な事は嫌なんだけど、捕まったら、されちゃうのは仕方ないし…せっかくなら気持ちよくなりたいし…なんてね。
男の人の手があたしを捕まえて、押し倒して、身体中を弄って…肢を広げさせて、あそこに無理やり…
ほら、思い出すだけでお腹の奥がきゅんって切なくなってくる。あ…中から出て来てる。まだ残ってたんだ…

そうしてしばらく考え事をしながらまた少し泳いで、岸まで戻る。
着替えをしようと岩棚に置いてあったはずの服を見ると、そこには影も形もない。
あれ?と思いながら川からあがろうとすると、岩影から男の人が出て来る。その手に、あたしの服があった。

「あ…きゃっ……」

しまった…覗かれてたの…?あたしは今更だけど手で身体を隠そうとする。顔がさっと熱くなっていく。

「お探し物はこれですか?妖精さん」

男の人はおどけたように服を掲げる。
その顔にあたしは覚えがあった。あ、この人、あの時の…でも、こちらからはそれを言うわけにはいかない。
あれはお互い夢で、忘れてることにしておきたかったから。

「う、うん。ありがとう」

焦って手を伸ばすと彼は服を差し出さず、上に放り投げた。赤い服は宙を舞い、細い木の枝に引っかかってしまう。

「ああっ!何をするの?」
「これは…まだ必要ないでしょう…ねえ?」

慌てるあたしに彼が笑う。その目があたしの裸をしっかりと捕らえていた。この人は洗脳されてない。けど。
いいかげんあたしも欲情した男の人の顔は見慣れてる。これは止まってくれそうに、ないかなあ…
彼はおもむろに上着を脱ぎだした。やっぱり、と思いつつもあたしはじりじり水の中へと後ずさった。

「水遊び…楽しそうでしたね。妖精さん…是非ご一緒したいと思いまして…」
「ね…まって…待って…ねえ…」

止める間もなく彼はそのままズボンまで脱いでしまう。立派な身体に、大きなアレが…反り返るように勃ってて…これはダメだ。
とっさにあたしは踵を返して水の中へと逃げる。どこへ?とか、逃げ切れるの?とかは考えてられなかった。
彼もすぐ後を追うように川へ入って来る。必死に泳いだけれど、やっぱり泳ぐ速さは残念ながらというか、どう考えても彼の方が早かった。
彼は泳いで逃げるあたしのお尻を水中で楽しむように少し観察しながら追って、そのあと一気に速度を上げて追いつき、足を掴んだ。

「きゃあっ!」
バランスを崩し、溺れるように前後を見失って水面から顔を上げるとあたしは彼の腕の中に捕らえられていた。

「げほっ、ごほっ!ごほっ!足、掴まないでよっ…あっ…」
「ふふ、捕まえましたよ。妖精さん……いや、お久しぶりですね、キャロン」

しまった、と思う。水深の深いところまで来て捕まってしまったせいであたしは足が地面につかない。
けれど彼は足が地面についているので少々あたしが暴れてもびくともしない。
その彼の腕がしっかりとあたしの身体を抱きすくめている。その力強さにもう逃げられない、と思う。

「…!…覚えて…たの?…あぁっ…」
「ええ……この感触を忘れるものですか。あの夜を…キャロンも、俺のことを覚えてくれていたんでしょう?」

言われて焦ってしまう。ああ、あの時。やっぱりバレてたのね。忘れてくれてなかったんだ…
ぎゅっと抱きしめられ、たくましい身体にすっぽりと包まれてあたしは顔が一気に赤くなる。
ああ、この感じ、覚えてる。あの時、蛇毒を治して貰ったときにそのまま…しちゃった時の彼の腕の中。

「この艶やかな肌…再び触れることが出来るなんて夢のようだ…!もう、逃がしはしない…」

彼の口が耳元に寄せられ、囁かれる。耳をくすぐられて、またぞくぞくとした感じが体中を走る。
そのままあたしの首筋に口をつけると、あの時されたみたいに強く吸われた。

「ああぁっ…!」

自分でびっくりするくらいエッチな声が出ちゃった。
そのまま痕がつくくらいきつく首筋を吸われて、ぶるぶると身体が震えだす。だめ、身体に火がついちゃう…
水中に浮かんだ自由にならない身体をわずかに捩れさせ、あごが上がり、眉が震える。
手に力が入らない。お腹の奥が疼きだし、熱くて…たまらなくなってくる。

「だめ…やめ…て…ぇ…」

身をよじっても彼の腕からは逃れられず、もう弱弱しい抵抗の声しか出てこない。
彼の左手がおっぱいに、右手があそこに滑ってくる。抵抗しようにも足が地面につかなくては踏ん張れず、体を離すことが出来ない。
結局後ろから抱きしめられたまま、いいように弄られてしまう。

「あぁっ…だ、だめっ…やっ…ぁ…んんっ…はぁっ…あ…くっ…うぅんっ!…あぁ…はぁんっ…!」

彼の手がおっぱいとあそこを弄ってくる。腕の力は強くて逃げられないくらいなのに指の動きが妙に繊細でたまらなくなってくる。
やだ、この人触るのすごく上手…感じちゃいそう…あたしの気持ちよくなっちゃう所、覚えてるのかな…
触られるたびにあたしの体はだんだん綻んでしまい、指の動きに身を任せてしまう。もう、喘ぐ声が止められない。

「ああ、素晴らしい。この手の中で弾むような胸…まるでもぎたての果実のようだ…」
「いやっ…言わないで…っ…あぁっ…や、やめてぇ…っ…あぁっ!…そんなに…触られたら…っ…やぁんっ」

彼の手の中にすっぽり包まれ、揉まれるたびにあたしの乳房がどんどん息づいてゆくのがわかる。
彼の指が尖った乳首を優しく撫でるたびにびくびくっとしてしまう。あそこに潜り込んだ指がくの字に曲がって急所を捉えて来ると
身体中がびりびりして力がどんどん抜けていっちゃう。顔も体も熱くてたまらない。水をかきまぜながら触ってくる彼の指が中でぬるぬるして…
どうしようもなく気持ちよくなって、もうあたしは抵抗する気を完全になくしてしまっていた。もうだめ、感じちゃう…

「ふふふ、どうやら身体の方も私を覚えてくれていたようで……あそこが指をきゅうきゅうと締めつけてますよ…」
「はぁっ…はぁっ……ぁぁ…っあ!…んぅっ…も、もう…ゆるして…おねがい…あぁっ…」

しばらく弄られ続け、あたしの息が完全に上がってしまったのを見ると、彼は一旦手を離して正面を向かせ、抱きしめなおす。
しっかりと抱きしめられたせいであたしのおっぱいは彼の胸にぐいっと押し当てた状態になってしまう。
そして代わりにあたしのお腹のあたりに彼のモノが押し当てられてる。お互いがどくどくと脈を打って昂奮しているのを伝え合っていた。

「やだっ……んうっ…む…んんっ…ちゅ…は…ぁ…んぁ…む…んぅ…はぁ…はぁ…ん…」

溜息を漏らすように薄く開いたあたしの唇に彼の唇が重ねられた。
あたしは自然に目を閉じ、うっとりとキスを受け入れてしまう。どんどん深みにはまっていく。もう出られそうにない。
唇を幾度も啄まれて口を開き、舌を差し出す。彼の舌がそれを絡め取り、熱い唾液を流し込みながらあたしの舌を扱く。
あたしが欲しいって訴えて来るような情熱的なディープキス。唇を求め合い、舌を絡め合ううちに頭がぼうっとしてきちゃう。

「はぁっ…はぁっ…あ…ちゅ…むぅ…ん…く…はぁ…はぁ…っ…」

ごつごつした彼の手があたしの背中を擦る。ぞくぞくっとした感覚が走って震えてしまう。
身体の奥が熱くなって。頭が、もうあそこを貫かれてイくことしか考えられなくなってゆく。
いつも、こうだ。最初は嫌がっていたはずのに、身体は勝手に求めだし、結局頭も流されて気持ちよくなりたいって思っちゃう。
彼のキスに夢中にさせられながらあたしはいつしか手を彼の背中に回してしがみついてしまっていた。
彼の片腕が背中をくすぐりながらゆっくり下に下がり、お尻を撫でてくると、ぴくん、と身体が跳ねてより彼の身体に密着してしまう。

「あぁっ…は…ぁ…うぅっ…んぅ…あ…ふっ…あ…あぁ…っ…や…ぁんっ…んぅ…はぁっ…」

彼の身体に、腕に、手に、熱に、鼓動に包まれる。水の中にいるのに身体の奥はすごく熱い。疼いて、切なくなってる。
耳たぶを舐められ、首筋に何度も強いキスを受け、あたしはぞくぞくした快感に震えながら彼にしがみつく。
この人はラモー・ルーの影響を受けてはいない。でも、こんなにもあたしに昂奮し、この身体を抱きたいと求めてきている。
そう思うとあたしの中の女がそれを嬉しいと感じてしまう。この人に抱かれたい、というように身体がじわじわ開いてくる。
弾力を愉しむようにお尻を揉み撫でていた手が足を抱えるように後ろから内股へ触れた。あたしは片足を軽く上げて応えてしまう。

「キャロン…っ」
「うん……んっ…んは…ぁ…っ…き…きて…」

もうだめ、欲しい。快感に潤んだ泣きそうな顔のまま、彼の目を見てあたしは頷く。
さっきしてたからでもあるけど、あたしのあそこは水ではないものでぐっしょり濡れ、もうすっかり準備が出来てしまっていた。
水の中で彼の固くなったモノが押し当てられると、ぬるぬるした襞が開き、蜜を溢れさせるあそこがモノの先端を咥える。
その先端の熱い感触だけで身体の芯がふるふると期待に震えてしまう。もう、がまんできない。
あたしの身体は水中に浮かべられている。だから…こうやって…少し体重をかけて…水に…沈むだけ…でっ…

「んんっ、っく、あぁっ!ぁはぁっ!」

ずちゅ、と水と一緒に一気にあそこの襞を押し開いてモノが入り込んだ。
お腹の空気が一気に押し出され、あごが跳ね上がる。そして下腹部から膨れ上がり、じわじわと広がって来る充足感。
はっきりとモノの存在をお腹の中に感じる。熱くて、固くて、昂奮にどくどくと脈打っている。思わずぎゅっと強く彼の身体にしがみついてしまう。
そうすると繋がったところから快楽が滲んで急速に全身へ染み渡ってゆく。あぁ…だめ…きもち…よすぎる…これ…

「あっ…あっ……あ…あっ…あぁーっ!…いっ…い…んぁぁぁっっ!」

身体を揺さぶられると喘ぎ声が勝手に漏れ出していた。こうなっちゃったらもう、イくまで止められない。
水中で、立ったままモノ一本に貫かれて身体を支えられ、水面を波打たせてあたしは悶え続ける。
モノが抜けたら体は頭まで水中に沈んでしまうから、あたしは彼に全てを委ねて貫かれ続けるしかないのだ。

「はぁっ…気持ち…いい…っ…ふぅっ…ん…はぁっ…く…す、すご…くっ…いいっ…あぁぁっ……あ、あはぁっ!」

水面を行き来するおっぱいを揉み絞られると、手だけではなく水面自体も刺激を加えて来る。
乳房を捏ねられるじわじわとした快感と乳首を抓られる刺すような快感が入り混じりながらあたしの胸の奥へどんどん沁み広がってくる。
ひくひくと震えるお尻を撫でられると、ひとりでに腰が蠢いて貫かれているあそこにもずんずん響いてくる。

「あぁっ……ふぅ…っ…ひっ…んっ…はぁっ…はぁっ、はぁっ…んぅっ…はぁっ、あぁっ…」

太ももを抱えられ、挿入の角度が変わってお腹の奥をぐりぐりと抉られる。
何度も突かれるうちにあたしは肢を彼の腰に両足とも絡みつかせ、腕を彼の首に回して全身でしがみつくような体勢になってしまう。
彼は両手をあたしのお尻に回し、尻肉を掴んで突き込んでくる。その激しさに頭の中がばちばちと火花を鳴らし始めた。

「ひっっ…あ…!…あぁぁっ!…あはぁっ……あ…あ…き、きちゃう…っ…いっ…はっ…は…あっ…あっぁ…ぁぁあああっ!」

あそこが、全身がびくびく震えだす。喘ぐ口元まで震えて、涎が零れる。頭の中が白くなってゆく。気持ちよくてたまらない。
おっぱいが、おしりが、あそこが、あたしの身体中の全てが彼のモノの動きに合わせて全力で快感を生み出してあたしを埋め尽くしてゆく。
こんなの、もう抵抗できるはずが、ない。

「も…もうだめ…いっちゃう…あぁっ…は、はぁっ…あぁっ…あ、あたし…いっちゃうよぉっ…あぁっ、んっ…ぁあはぁっ!」

熱に浮かされたみたいに潤んだままの目で彼を見て、敗北を告げる。
彼は頷くとあたしの腰を掴み、より強く、より深くあたしの奥を抉った。
2度、3度。火のついたように熱いあたしの中を、入り込んでくる水を混ぜるようにして熱く脈打つモノが掻き混ぜ、沸騰させる。
膨らみ切った官能の水風船は子宮口の急所を強く抉られた瞬間に弾け、渦を巻いてあたしを一気に押し流した。

「あぁぁぁっ、あ、く、ぅぁはっ、あぁぁああぁぁぁーーーーーっ!!」

叫びながら身体がびくんと跳ねる。絡めていた足をぴんと伸ばし、首にしがみついていた手も放して一直線に。
彼の手とモノだけに支えられながら、全てを投げ出してあたしは快楽の到達点、オーガズムに至ってしまった。
絶頂の中ですべてが真っ白に蕩け、何もかも分からなくなってしまう。官能の虜となってしまったあたし。
牝の幸せ。イく、ということ。あの時、ラモーによって身体に刻まれてしまった禁断の甘い蜜の味…



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「はぁっ…はぁっ…はぁっ……っは…ぁっ…ぁ…あ…」

あたしはぜえぜえと喘ぎながら必死に呼吸を整えようとしたけど、それ以上の勢いで胸がどきどきして止まらなかった。
目の前は真っ白で、頭の中も真っ白で、身体全部が熱くてふわふわして、身体中がぶるぶるっと震えて来て。
すぐにでも気を失ってしまいそうなのに意識がはっきりしていて、時折勝手に体がびくびくっと跳ねた。

ラモー・ルーの身体で出来た触手ベッドの上で、あたしはこの日もラモー・ルーの調教を受けていた。

触手のベッドは天蓋も柱も触手で出来ている。まるで蠅取り草の口の中にいるみたいにあたしは触手の檻に閉じ込められていた。
その口の中で何度も、何度も、身体を弄られ、貫かれ、気持ち良くなってしまうところを一つ一つ見つけられ、そのすべてを苛められる。
あそこやお尻の穴のみならず、おへそや耳の穴、おしっこの穴までもが挿入されて開発される。気持ちよくなるまで、何度も。
髪の毛から足の指先まで、全身の至る所を実験するように責められ、あたしは既に何度となくイかされてしまっていた。

「フフフ……またイったか……もう膣外の急所でもイけるようになるとは、調教のし甲斐があるというものよ…」

ラモー・ルーの声がどこからかする。このベッド自体がラモー・ルーの身体なのだろう。
あたしが疲れきった荒い息を吐いていると、低い天蓋から伸びて来た触手が口に無理やり突き込まれ、どろっとした蜜を飲まされる。
この蜜。身体はもう限界だと思うのに、ラモー・ルーに時折飲まされるこの蜜のせいであたしの体力は回復してしまう。
しかしその蜜を飲むたびに身体の奥はどんどん熱くなっていき、その後に触られると気持ちよくてたまらなくなってくる。
その蜜はあたしが流した蜜をラモー・ルーが取り込んで体液を混ぜて作られた淫薬。回復はするけれど身体の抵抗力が落ちてゆく。
これを飲まされるたびにあたしの体の中にはラモー・ルーの体が入り込む。あたしを少しずつ魔王に馴染ませ、作り変えようとしているのだ。
それは分かっているのに。でも。囚われの身にあたしにこれ以外の食料は与えられていない。飲まないとあたし自身が力尽きてしまう…

「んくっ…ぐ…んっ…あ……は…も…やめて…ゆ、ゆる…して…」
「フフフフフ……何を言う。これからが愉しいのではないか。開発されつくした体で味わう触手は快感を何倍にもするのだぞ…」
「い、いやぁっ…これ以上されたら…あ、あたし…おかしくなっちゃうっ…」

また身体に触手が絡みついてゆく。おっぱいに、あそこに、お尻に、腋の下に、口に、おへそに、耳たぶに、首筋に、太ももに、膝裏に、足指に。
触手はもう乱暴に締め付けたり無理やり貫いたりはして来ない。細いブラシのような触手が、優しく、撫ぜるように、舐め、擦り、つつくだけ。
でも、それが何で…こんなにも気持ちいいって思っちゃうの……?こんなの、絶対ヘンだよ…っ

「あぁっ!…お、お願いっ…もぅ…イきたくないよぉ…っ…あぁ…だめっ……こんなの…きもちいいの…だめぇっ…あぁんっ!」

拘束は右足首のみ。なのにあたしは振りほどこうと思えばできるはずの触手を振りほどけず、ラモー・ルーの口の中で身悶え続ける。
触手床をぎゅっと掴んで心までは溶かされまいと歯を食いしばり、けれど身体は快感にどろどろに溶かされ、涙を浮かべながらまた咀嚼され飲み込まれてゆく。
こんなのを覚えさせられちゃったら、あたしはこの先いったい、どうなっちゃうんだろうとどこかで思いながら。

助けに来てくれたのは、この時からはもう少し先のことだった…と思う。
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そしてやっぱり彼もあたしも、一回で終われるはずがなかった。
膝上くらいの深さの浅瀬に移動し、岩壁に手をつくとあたしはお尻を彼に向けて突き出した。
水と、水でないものでびしょ濡れになったあたしのあそこを彼に見せつけ、お尻を軽く振る。もうがまんできないの、ちょうだいって言うように。
はしたなくて、恥ずかしいけれど身体の疼きはどうしようもないくらいあたしをセックスに駆り立てていた。
獲物をちらつかされた彼は鼻息荒く腰を掴むと、いきり立ったままのモノをあてがい、後ろから一気に貫いて来た。

「あぁっ!ぐ、うぅんっ!ん、はぁっ…はぁっ…う、ふぁぅっ!…んぁっ…あっ、あぁんっ!」

背中を走り抜ける衝撃にあたしのあごが跳ね上がる。
一回出したとは思えないほどあたしのあそこを抉ってる彼のモノは固く逞しかった。
そしてあたしも、お腹の奥が熱くきゅうきゅうと疼いて、欲しくてたまらなくなってしまっていた。
煮え滾った狭い膣内は貪るようにきゅっとモノを握りしめ、吸いつきながら襞で擦りあげる。
お尻がぶつかるたびにずちゅっずちゅっといやらしい音を立てて繋がったあそこから蜜が溢れ、太ももをつたって川へと落ちている。

「はぁっ!はぁっ!熱いの…もっと…もっと突いて…突いてぇっ…あぁっ!う、ぐんっ、はぁっ…はぁっ…あぁっ、んっ、んっ…」

鞠でもつくように弾力のあるお尻の肉をリズミカルに叩かれ、あたしは喘ぎ声が止まらなくなっていく。
奥を叩かれるたび背中を走る快感に何度も首を振り、髪を乱しながら甲高い嬌声をあげ、更に快楽を懇願する。
ぶら下がるおっぱいを揺らし、汗と水滴を滴らせ、疲労と快感による脱力で膝をがくがくと震わせながら。
それでも快感を、何もかも分からなくなるほどに、もっと気持ちよくなってしまいたいと思ってしまう。

「あぁぁぁっ!いいの、いいっ……きもち、いいのっ……お、お願いっ…もっと…強くっ、いっぱい、して…ぇっ!」

さっき犯された時と同じように後ろからされているのに、気持ち良さはこちらの方が上だった。彼、女の子の身体に慣れてるのかな。
それとも、さっきの人は操られていたし犯すことだけしか考えてなかったせいなのかな、とどこかで冷静に思う。
彼はモノであたしの中をぐちゃぐちゃに掻き混ぜながら身体を寄せ、腰を密着させると手を伸ばしてクリトリスを弄ってきた。
一番奥と花芯をいっぺんに擦られてあたしの身体が悦びの悲鳴を上げる。だめ、これ、よすぎるっ…

「あぁぁぁーーーーーっ!!す、すごいっ…こ、これっ…はげしっ…あぁんんっ!だめ、あたしっ…おかしくなるっ…あはぁんっ!」

いつしかあたしは大声で叫んでしまっていた。もう、恥ずかしさなんて頭にもよぎらない。
彼の動きがだんだん早くなり、あたしは思考を放棄して官能に身を委ねる。このままイきたい。イかせて欲しいと願いながら。
自分でも腰をくねらせ、膣全体で締めつけて彼のモノを感じようとする。彼も腰をぐりぐりと押し付けてモノを暴れさせ、子宮口を擦ってくる。
お尻の肉が腰に潰されてぐねぐねと歪み、注挿のリズムに呑まれて身体中が快楽に痺れきってゆく。

「あぁんっ!あんっ、はぁんっ、ぁぐ…んぅっ!…はぁっ…はぁっ…あぁぁっ!び、びくびく…きちゃうっ…」

岩壁をぎゅっと掴む手が震えてる。髪が背中にはりつき、揺さぶられてるおっぱいの先端から水滴が落ちる。腕に汗がにじんでる。身体はもう熱暴走している。
太ももがぷるぷる震えてる。口元はだらしなく開いてしまっていやらしい喘ぎ声がとめどなく溢れ、涎が零れて喉はからからに乾いていく。
もう、立っていられない。下を見ると水面で蕩けきったあたしのはしたない顔が揺れていた。ああ、あたし、こんなにエッチな顔してるんだ…

「あ、あたし…もう、い、イっちゃいそう…っ…がまんできないっ…あぁっ!あ、ぐ、んぅんっ!んぁっ…あ、ひぃんっ!」

両手を壁から離して彼の腰に触れると彼はあたしの手首を掴み、壁から離れるように少しだけ後ずさってから、ぐいっと引きつけた。
ぱちんっ、と音がして衝撃が走り抜け、あたしは身体を跳ね上げてしまう。目の前にばちばちと火花が散る。
そして全身には心地良い痺れが残る。すごく…いい。あたしは後ろを振り返ると頷く。

「このまま、イかせてちょうだい…あぁっ!そう、あっ!あぁっ、はぁっ、んっ、あはぁっ!んぅ、んはぁっ…あっ、はぁ、はぁ、はぁ、ひゃぅんっ!」

完全にあたしは彼の手に全てを委ねてしまっていた。名前も知らない、会うのは二度目の人だというのに。
何故か、そうするのがすごく気持ちいいって思ってしまうから。
男の人に腕づくで、強引に従わされる時、あたしの胸はどうしようもなくどきどきしてしてしまう。
ここまで気持ちよくさせてもらったけど、最後はやっぱりおもいきり強く犯して欲しいな…って。

「あぁぁっ!感じちゃうっ…中が、いっぱいっ…もう、だめぇっ…あぁっ!あぁぁっ!はぁっ!はぁっ!うぅぅっ!んぅんっ!やぁあっ!」

痛いくらいに手首を掴まれ、引きつけられるたびに焼けた太い杭があたしのあそこを蹂躙し、胎内を沸騰させる。
痛むほどに首を振ってポニーテールを乱し、激しく喘ぎながらあたしは理性の手綱を離す。官能という名の暴れ馬があたしの中で無軌道に跳ねまわり、
貫くモノの荒れ狂うような蠢きに肢体をびくびくと震わせながら飲みこまれ、絶頂へと駆け上がってゆく。
心臓が痛いくらいにどきどきしてる。喘ぎすぎてもう息ができない。目の前で火花がばちばちと飛び散っている。
そうして、最後の一突きがあたしの一番奥をついた瞬間、身体が爆ぜたかと思うくらいの衝撃があたしの意識を真っ白に吹き飛ばした。

「い、いくっ、いっちゃうっ、あぁっ、ぁ、あああああぁぁぁーーーーーっ!!!」

背中がぐっと反りかえり、信じられないくらい大きな、一際高い嬌声が震える喉から迸った。
同時に子宮口に達したモノがびくびくっと脈打ち、追い打ちのようにあたしの中に熱いものを吐きかける。
無理やり犯され、中に出された。と思うと背徳感があたしの背中を追い打ちのようにぞくりと震わせてしまう。
びくん、びくん、と身体を痙攣させながらあたしは涙を零す。絶頂し、精液を浴びせられるこの瞬間、あたしはどうしようもなく幸せだった。
猛った牡の求めるままに、豊潤に実った身体を蹂躙し尽くされる。身体が、牝の本能がそれを幸せだと心に訴えかけ、陶酔させてしまう。
いつかラモー・ルーの言っていた女の歓び。それをあたしは受け入れ、全身で味わっているのだと。



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「はぁっ…はぁっ…はぁっ……あぁっ…はぁっ…はぁ…」

魔王の城に不似合いなほど柔らかな白いベッドの上であたしは呆然と目を開き、荒い息を吐いていた。
たった今、あたしはラモー・ルーに犯されイってしまったのだ。触手による凌辱ではなく、手とモノの愛撫によって。
人同士でのやり方を教えてやると言わんばかりにラモー・ルーは終始人型をとっていた。強引ではあったけど、魔力も一切使わなかった。
拘束もなく、逃れるチャンスはあったはずだし、倒すチャンスもあったはずなのに、あたしは何故か最後まで抵抗できなかった。

「フフフフフ……どうだ、キャロン。絶頂を得た感想は。声にならぬであろう?その快感、牝ならば忘れられはせぬ境地…」

ベッドの上にラモーの姿はもうない。あの好色で忌まわしい声だけがあたしの心に直接語り掛けてくる。
あたしは広いベッドの上で一人、全身を駆け巡り、駆け抜けた途方もない心地良さと多幸感に震えていた。
うそだ、こんなのは絶対にうそだ。こんなに気持ちいいはずがない。こんなに幸せになってしまうはずがない。
だって、だってあたしは負けて、犯されたんだ。敵の、しかも魔王に身体を好き放題にされたんだ。悔しいのに。辛いのに。それなのに。

「はぁっ…はぁっ…はぁっ………」

声は出なかった。身体はぐったりとして、乳首がかたく尖ったままのおっぱいが切迫した呼吸に合わせて上下していた。
時折勝手に身体がびくびくっと震え、あそこからはごぼりと精液が逆流し、溢れてシーツを汚している。
火照りきった体からは汗が幾筋も流れ、まだ幼さの残る体を襲ったありえないほどの官能と昂奮を色濃く肌に浮き出させていた。

「これが牝の歓びと言うものだ。これの前では敵か味方か、人か魔かなどという事は下らぬことよ。その身で存分に味わい、愉しむがよい」
(そんな…そんなのって…)

ラモー・ルーの声が流れ込んでくる。耳を貸しちゃいけない、そう思うのにその声はあたしの胸の内へと呪いのように染み込んでくる。
その言葉の意味する所のおそろしさにあたしは首を振ろうとした、けど身体に力がまるで入らなかった。
涙と汗と、涎と蜜、そして精液があたしの横たわるベッドの白いシーツをまるであたしの純潔のように濡らし、染め、汚してゆく。
シーツの汚れは洗えば落ちる。けど、あたしの身体はもう、元に戻ることが出来ないのだ、と魔王は宣告していた。

「快楽の虜となった身体はこの絶頂の甘美を忘れることは出来ん。たとえ頭で忘れたとしても永遠に体は求め続けるのだ…キャロン、お前はもう私のものだ。」

いや、いやよ…そんなのは絶対にダメ。あたしはお前を倒すんだから…でも何故?なんであたしの身体はこうして震えちゃうの…?
男の人に犯されて、支配されて、あたしはそれを歓んでしまう身体になってしまったというの?それが牝なの?そんなの、絶対に嫌!嫌……それなのに……
心の中で叫び、自分の心と身体に翻弄されてばらばらになってしまいそうになりながら、あたしはいつまでもベッドに倒れ伏していた。

「認めるがいい、キャロン。お前は犯されて歓ぶ淫乱な牝なのだ…そら、お前の身体はこの私にもっと犯されたい、永遠に支配されたいと望んでいるぞ…」
(…いや、いやぁぁぁっっ……)

いつのことだったか、もう覚えて、ない。
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裸の二人が元の川岸まで戻って来ると、木にかけられていたあたしの服は風に吹かれたのか、いつの間にか落ちて川の水でずぶぬれになっていた。
それを見てあちゃあ、と、申し訳なさそうな顔をする彼。この人、本当に根はいい人なのね。
あたしは彼に笑いかけ、言う。

「仕方ないわ。いい天気だし、すぐ乾くでしょ。……そうと決まれば…」

服を拾い、手早く絞って再び木にひっかけるとあたしは彼の手を取って腕を絡め、日によく当たって暖かそうな岩棚へと引っぱってゆく。
せっかくの機会だし、もう少しいいでしょ?乾くのをただ待ってるなんてもったいないと思わない?
今日は調子がいいし、あなたとは体の相性も悪くないから、あと2回くらいはイけると思うのよね。