第4話 蜜の極め





 掛けた魔術を再度施すという手間は些事に等しい。

 面倒事というよりも、むしろ二度目も掛かり切らなかった少女を追い詰めていく過程がこんなにも愉快なことになるとは思いもしなかった。

 ラルの星を恐怖で統治するラモー・ルーの偽りのない本音だ。

 意思を封じて心を操る魔術は今度こそキャロンという名の少女の心を着実に蝕んでいる。

 蜜の濃厚な香りを漂わせて悶えよがり、喘ぎ声を漏らす様子に抵抗感がまるで感じられない。

 全身から滲み出る汗にしてもそうだ。舐めとると辛みよりも甘酸っぱさが際立っている。

 発情した女特有の匂いと味は偽れるものではなく、快感に昂ぶりだしたことによるもの。

肉体への刺激に加えて言葉による心の揺さぶりが効いているからこその反応だ。



――恥じらう心こそ隙を生じさせる。とりわけ生娘は脆い。だが、それが私を興じさせてくれるというものよ



 与える快楽が魔術の浸透を促進させる。然るに昂ぶらせておいて絶頂を迎えさせないのは堕落へと誘うため。

 だからこそキャロンは達せずに発情させられた肉体を持て余している。

従順への誘いを撥ね返そうとする意志が弱りきっていることからして間違いない。

 あと一押しで屈服させられる手応えを感じたラモー・ルーがニヤリと口角をつり上げる。



――蜜の粘り気とこの濁り具合からして相当堪えているようだな。そうか、早く楽にしてほしいか



 少女の反応からして肉体はもう快楽を受け入れ、心にも悦欲が煮えたぎっていることだろう。

ちっぽけな理性で心が淫らに染まりきっていないからこそ苦しみが長引いているに過ぎない。

 勝手な理屈でキャロンの心情を推察するこの凌辱者に乙女心というものは到底理解し得ない感情。そして理解しようなどという思考は一切ない。

 少女が問いに頷いたことにしてもそうだ。魔術はまだ完全に掛かりきっていないと承知しながら肯定として受け取った。

 とはいえ、この者はたとえ少女が首を横に振ったところで凌辱行為をやめるつもりはない。

ここまでの問答は魔術の掛かり具合を促進させる行為であり、快楽から抗おうとする少女の反応を愉しんでいただけなのだ。

 蜜口に刺激を与えていた自身の生殖器を僅かな間とはいえ離したのもキャロンに少しばかりの安堵を与えるためであり、理性にしがみつく心の隙を窺う
 狡猾な思考によるもの。

 一連の卑猥な蛮行はこの者にとってはすべて下準備ともいえるものでしかなく、同時にそれは魔性の振動によって精神を追い込みつつ処女穴の緊張を
 解すという余興の終わりを告げていた。



――さあ、これで楽にしてやろう。蜜の極めをたっぷりと味わうことでな、フハハハハハッ!



 そう、乙女の蜜の味見はもう十分に繰り返した。悦情を擽る芳しい匂いまで存分に嗅がされては欲望の滾りを抑える必要もない。

 生娘を犯し、蜜を啜るのはいつものことながら至福のひと時だと言っても今回ばかりは格別だ。

 王女ユリアの気高い蜜よりも濃厚で旨味が凝縮された処女汁を堪能するのに遠慮など不要。

 邪な感情に昂揚するラモー・ルーは闇色のペニスの先端を少女の股座に突きたてることで飢えた欲望を解き放つ。

 凶暴な本性を現した肉棒が蒸れた牝の匂いを漂わす蜜の源泉たる肉穴に食い込ませるとキャロンが見開き、唇をなわなわと震わせた。



「はうっ! うぅ、んぐうあぁぁ、ぁ、ぁぅぅ……」



 陰唇を拡げながら押し込むと亀頭の半分ぐらいまですんなり埋まった。肩をビクンと跳ね上げたのは蜜裂を拡げられて痛みを感じているのだろう。

 しかしその痛みを感じる少女の心が邪魔をした。受け入れようとしない膣肉の反発によって刺し貫く勢いがここで削がれてしまう。

 魔術の影響を受けて肉棒を拒むことができない筈であろうにも拘わらず、ギュッと蜜口が強く締まって吐き出そうとしてくる。

 心の封印が完全でないキャロンに対しての加減が予想外の結果を招いたのだ。

 とはいえラモー・ルーはそこでやめるつもりなど毛頭ない。今度は槍の如く肉棒を硬化させてグッと押し込む。開いた陰唇が粘膜を覗かせて引き攣るように
 捲れた。



「はあぁ、あがっ! いっ、んぉぉ、ぉぉ……くはっ、あっ、くぐうぅぅ」



 キャロンが背筋を仰け反らせながら下腹部を息ませた為か、深く挿入しようとも凶悪なエラが引っ掛かり、ネチャネチャと淫音ばかりを鳴らす。

 カリ部分が異様に発達した魔性のペニスにとって小さな処女穴は狭すぎたのだ。

 生娘にありがちな痛みによる無意識の反応はあくまでも二次的な要因に過ぎないと即断したラモー・ルーに焦りはない。

 極上たる蜜を味わうまでの過程として急かずに愉しむ。表情に出せないキャロンの心情を、非道なる凌辱者は理解しながらじわじわと嫐るつもりなのだ。



「生半可な加減などするものではないか。この期に及んでまで足掻くというのなら遠慮はせん。

 いや、私を拒むのならたっぷりと痛みを与え、生娘の感触を存分に味わうとさせてもらおうか」



 リバースの剣を砕いたことで自身を滅ぼす存在が無いという余裕がラモー・ルーをより嗜虐的な思考にさせる。

そして絶大な力を手に入れられなかった鬱憤を金髪の美少女にぶつけた。

 故に剛直と化した長いペニスでそのまま貫こうとしない。

 亀頭に十分な余力を残しつつ下腹部に力を込め、根元から次なる波打ちを先端へと送り込むことで支配を拒む心を揺さぶった。



「フッ、痛いか。しかし膜を破ってしまえば痛みは酷くなる。王女も貫いてやった時は散々な悶えようだったぞ。

 さて、次はどれぐらい挿いるかな。それとも加減などせずに奥まで貫いてやるか。フフフ、蜜穴を閉じようとしても無駄だ」



「はぅああぁぁ、あっ、あぐぉぉっ! うっ、ぅぅ、ひっ……いっ、やあぁぁ、あぐぐぅ」



 迷う素振りだけを見せる小芝居をもって、ラモー・ルーは抗うキャロンの心を今度は恐怖で追い詰める。

 大きなうねりが極太の亀頭に到達すると押し込む力が増して膣口を強引にこじ開けていく。

 陰唇が膨らむように捲れたまま更に開き、太すぎるエラ部分までが処女肉の反発をもろもとせずにズブズブと埋まりだす。

 亀頭が薄い肉の膜に触れると退いて浅く突く。

吐き出そうとする締まりは何ら抵抗にならないのを承知でひと思いに処女膜を突き破らずに蜜口を掻き毟る。

 小さな蜜口に漆黒の亀頭を飲み込ませることなど触手の如きしなりと強靱さをもってすれば造作もない。

 それを敢えてしないのはキャロンに自分の立場というものを分からせる為だった。



「んん、んあ、あっ、ぐっ……ん、んんぐぁっ……ぎっ、あぐゎぁぁっ!」



「術に掛かりきっていれば破瓜の痛みなど一切感じずに済んだものを。ほれ、あと少し強く突けば膜が破れる」



「ひぃ、いっ……あ、あ、あ、あっ……かはっ、あぐっ……ぐっ、んっ、うぅぅ」



 肉の楔を打ち込まれるキャロンが背筋を仰け反らしたまま全身を痙攣したかのように震えさせる。

 手の平に爪が食い込むほど強く握りしめている様子からして、挿入による激しい痛みを感じているのだろう。

 苦悶を表情に出すことができず、口をパクパクとさせて途切れがちの呻き声を漏らしている。

 これまでに数多くの生娘を犯した時の反応と少しばかり違って見えるのは、不完全ながらも魔術の影響下にあるキャロンは激痛を訴えることを封じられて
 いるためだ。

 痛みを与えている張本人は嘆く感情を出せない少女を不憫に思わない。生娘の感触をじくりと堪能すべく、処女膜を突き破らずに嫐る。

 浅く引いては小刻みに突いての繰り返しで一気に貫かない。ネチャネチャと卑猥な音を鳴らして痛みに耐える少女の反応を窺う。



「ほれほれ、膜に当たっているのが痛みでよく分かるだろう。これが破れてしまえば処女を失うことになる。犯されて処女を失う気分はどうかな?」



「うぎぃぃ、いっ、んおぉぉ……あっ、あぐぁぁ、あぅぅ、ぅっ、ぐぅぅ……」



 額に汗を滲ませるキャロンは悲鳴のような呻きでしか痛みを訴えることができない。しかし声音にはどこか甘い響きが混ざっている。

 すんなりと魔術が効かずに悶える様がなんとも興奮させるものだとラモー・ルーは今更ながらに思った。

 ギュウギュウと強く締めつける肉穴がまるでキャロンの悲鳴の代わりに訴えているかのように感じさせる。



「聞こえるぞ、心の悲鳴が、嘆きが! フハハハハッ、そろそろ女にしてやろう。ひと思いに貫いてやる」



 頬がヒクヒクと吊り上がっては強張り、虚ろな目が何も訴えることができない蕩け顔を見て余計に嗜虐心を滾らせるこの者に慈悲はない。

 十分に味わった生娘の反応を脳裏に刻み込むと己の欲望を満たすべく下腹部に力を込め、更なるうねりをもって滴る愛蜜を飛び散らせながら処女膜を
 一気に突き破る。



「ぎひぃぃっ!」



 キャロンが甲高い声を出しても凌辱者の長い肉棒は狭い膣道を自身の形に拡げていく。

 情け容赦なく漆黒の楔が少女を貫いた。



「ひゃぐぁあぁぁっ! あがっ……ぁ、ぁ、ぁぁっ……ひっ、ああぁっ!」



 開いた唇をブルブルと震わせるキャロンに対してラモー・ルーはどこまでも残酷だ。漆黒のうねりが先端に行き届いて肉槍と化した勢いをもって膣奥へと
 潜らせていく。

 破瓜の痛みで吐き出そうとする締めつけを突っぱね、ついには子宮口にまで達した亀頭を押しつける。

 剛直と化した肉茎にしなりが戻っても、子宮を持ち上げようとばかりに何度も小突く。

 ラモー・ルーが処女を犯す際に己の逸物を肉体に教えこませる行為だ。滑りを帯びた硬い感触はキャロンの身体だけでなく、初心な精神までも犯す。



「い、いぎゃっ……いっ、ああっ、っ、んああっ、んひっ! んっ、ぐぉっ、ぉぉ、ぉっ……ぁっ、くああぁぁっ!」



 望まぬまま無残に純潔を散らされた少女の呻きに苦痛と歓喜が入り交じり、生娘だった証が黒光りの肉茎を赤く染めあげる。

 処女膜を突き破って溢れ出す鮮血は石の床に落ちず、肉茎に点在する小さな穴が一滴も零さずに吸い取っていく。

 結合部から溢れる純潔汁を膣内からも取り込むと、吸引による刺激で膣肉がギュギュッと強く締まりだす。

 肉茎の小さな穴が愛蜜混じりの破瓜の血を啜る吸引で肉襞を摘まむとそれが顕著に現れた。



「あぐっ……はぁ、はぁ、はんっ……いっ、ひぃ、んっ、ああぁ」



 処女の滴りを溢れさせる深い挿入で裸体の矮躯が全身の震えを更に強めたのは膣奥にまで達した先端を子宮口にグリグリと何度も擦りつけたことに
 よるもの。

 ゆったりとした注挿を開始して小突くとキャロンは四肢を強張らせて肩を窄めさせてしまう。

 貫かれた痛みによるためか、額からの脂汗は夥しいものとなり、全身からも珠のような汗を大量に搔いている。

 キャロンの表情は蕩けていながら頬肉をヒクヒクとさせているのはまだ魔術によって心を支配できていない所為であろう。虚ろな瞳から大粒の涙を
 ボロボロと零している。

 その悦情に染まりきらない感情を逆撫でるかのように凶悪な亀頭が膣肉を掻き毟り、肉茎の穴が蜜の極めを吸い込みながら肉襞を摘まんでは
 引っ張った。



「おおっ、それにしてもこの旨味は格別だ。ほんの少し啜っただけで魔力が漲ってくるようだ」



 突き上げるごとに愛蜜の味が増してラモー・ルーの口から感嘆の声が漏れる。

 破瓜の血に愛蜜が混じるにつれてしこりのような硬さを残す処女肉の反発はほとんど失われ、むしろ奥へ導くように締まりだす。

 深くゆったりしたピストンで解すにつれて膣全体が蠢くかのようだ。それでもまだラモー・ルーが満足する締まりと愛蜜の溢れには至っていない。



「やはり生娘の膣は硬い。まだ締まりが強すぎる」



「うっ、くぐっ……痛っ……いっ……なのに……お腹が……ふぁ、ん、あぁぁっ!」



「ほう、少しは喋られるぐらいに慣れてきたか。ま、痛いのは最初だけだ。

 すぐにまた気持ちよくなれる。いや、これまで以上の快感を味あわせてやろう」



 人の生殖器とは比較にならない太さの逸物で貫きながら言い切れる自信は、その暗い色をした極太に秘められた魔性にある。

 キャロンが僅かながらに言葉を発しようとしたのは痛みが少しばかり緩和され、尚且つ快感が湧いてきたからなのだろう。

 魔力により己を魔物と化したのは愛蜜を啜る為だけではない。ペニスを触手化させることで一突きごとに痛みを和らげながら快楽を与えている。

 案の定、痛みの呻きに甘い響きが混じりはじめた少女の身体の震えが弱まり、四肢の余分な力が抜けていく。

 クチャ、クチャと間欠気味に淫らな音が肉棒の突き上げによって奏でられるごとに小柄な肢体は新たな快楽を覚えさせられる。

 たとえ望まぬ快楽であっても誰一人として例外はない。女であれば強制的に感じさせられてしまうのだ。

 散々塗りこんだ粘液の催淫効果の後押しもあって、発情した少女の身体はいつしか痛みよりも快感で悶えるようになっていった。

 苦痛を訴えていた声音が心地よさそうな喘ぎに変わりつつある。

 深く突くごとに声音が艶めかしいものになっていく。



「太いのが、ぐっ……あふぅ、うっ、んんっ、きつっ、いのに……あんっ、くはあぁぁ……

はぁ、はぁ、なんか、アソコがヘンな感じに……奥っ、擦れっ、ひゃふぅぅん」



「フフフ、感じてきたな。もうすぐ痛みは完全に消え、快楽だけしか感じなくなる。それでこそ破瓜の血に蜜の混じり具合が増すというもの。

 蜜の極めはその混ざり具合で濃厚さが随分と変わる。いきなり強く吸っては旨味を存分に引き出せない。分かるか、その意味が……」



「あひっ、いっ、んはぁ、あくっ……っ、はあぁ、あっ、んはっ……

はぁ、ふはぁ、ひゃ、やああん、あんっ、あっ、ああぁ、あたしの……初めてが……」



「痛みは消えつつあっても、処女を失ったばかりでまだ話を聞くどころではないか。ま、聞いたところで意味もあるまい。

 このまま堕ちていく貴女は何も知らずともよいのだからな。魔術に掛かりきってしまえばどのみち……」



 ラモー・ルーが問いかけるまでもなくキャロンは昂ぶりつつある。

 ゆっくりとした律動で突き捏ねるごとにただ締まるだけの蜜穴から余分な硬さがじわじわと解れ、肉襞が蠢くように絡みつく。

 赤みが薄まる蜜の極めがより濃厚で味わい深いものとなり、ジュルジュルと吸い込むごとにラモー・ルーの魔力が高まる。

 悦に興じていながらもこの凌辱者はキャロンを性の虜へと誘っていたのだ。雄弁な語り口調で膣内の有様を聞かせることで意識を揺さぶる。



「あたし……か、感じて……太いので……やああんっ、きついっ、だめぇっ!」



「そうだ、感じだしたのは狭い蜜穴が私の逸物に馴染んできたことによるもの。蜜がより溢れだしているのも実感できよう。

 フフフ、いいぞ。締まり具合も程よくなり、襞が絡みつくようになってきたではないか」



「でも、まだジンジンする、の……擦られると、熱くなって……大事なとこ……ヘンに……」



「いい具合になってきているからだ。それでいい、いずれ快感の波が訪れよう」



「感じるの、あたし……犯されて、感じっ、くっ、はあぁ、ひうぅぅ」



 深く抜き差しを繰り返すにつれて膣肉が蠢くように太い肉棒を締めつけてくる。拡がりきった陰唇がしっかりと咥え込み、その摩擦がラモー・ルーにも
 深い快感をもたらす。

 ゆったりとした律動がリズミカルになるにつれ肉茎の穴が吸引を強める。一突きごとに快感を深める律動が少女の痛みを消していく。



「ひぃああぁぁん! そんな掻きまわさっ……吸っちゃ、ふぁ、ああん、凄いの……

奥にズンズン、んああっ! 当たる、当たっちゃうっ! ビリビリしちゃうぅぅ!」



「おおっ! これだ、私が長く求めてきた深い味わい。蜜の旨味が増して魔力の漲りを感じるぞ。身体の隅々にまで行き渡ってくるようだ」



「ジュルジュルだめぇぇ、おかしくなっちゃうよぉぉ、んああぁぁっ!」



「フハハハハッ! いいぞ、もはや痛みは然程感じまい。もうすぐ抗う感情は淫らな感情によって洗い流されることだろう。

 嘆き悲しむ度合いが深いほど堕ちるときは脆いもの。キャロンよ、そのまま気をやってしまえ。存分に悶えあえぐがよい」



 深まる快楽で瞼が下がり気味のキャロンから強張りが完全に消えた。突き上げるごとに増す快楽が破瓜の痛みを消し去り被虐の感情を昂ぶらせていく。

 身を預ける肢体が律動の反発で力なく揺れ動き、小ぶりの乳肉が弄られながら柔肌を弾ませる。

 赤みが薄まった愛蜜は吸引してもとめどもなく溢れ、媚粘膜の摩擦を滑らかにして漆黒の巨棍を受け入れながら卑猥な水音をクチャクチャと鳴らす。

 生娘だった肉体は女にされただけでなく、この凌辱者を悦ばす術を無自覚に覚えさせられていたのだ。



「頭がまっ白に……こんな、はああん、ああぁ……はぁ、はぁ、あたしっ……きゃふああっ!」



「ほれ、さっさと気をやってしまえ。達してしまえば楽になり、余計な理性は残るまい」



「ヘンなの来ちゃう、お腹いっぱいにズンズンされたら来ちゃうよぉぉ」



 息を弾ませて喘ぐキャロンがポニーテールの髪を振り乱して悶えだしたのは触手ペニスがうねりながら深い注挿をもってポルチオを激しく
 責めたてたからだ。

 少女を絶頂へと導かんばかりに子宮口を突き上げて五臓六腑までも揺るがす。



「子宮が子種を求めてだんだんと下ってきたぞ。そうれ、この突き上げで全身が痺れるぐらいに気持ちいいだろう。

 蜜を吸われる感触もまんざらではあるまい」



「き……気持ち、いいぃぃ……いいぃっ! はぁ、はぁ、んあぁ、いやぁぁん、そこぉぉっ!

 お、奥に……ひあっ、あくううんっ!」



「私のものになればこの快楽をずっと味わえる。逆らうことが如何に愚かなことだとこれでよく分かっただろう」



「もう、何も、分かんない……気持ちいいの、来ちゃう、いやああぁぁっ!」



 激しい突き上げでキャロンの昂ぶりは絶頂目前にきている様子だ。

 肉襞が蠢いて肉茎の穴に絡みつき、エラが発達した亀頭で拡張させても膣道が窄まって肉棒を包み込み、奥へと導いて射精を促してくる。

 愛蜜の旨味をひきたてる刺激が子宮を押し上げるにつれて凌辱者のペニスを悦ばす。蜜壷から与えられる快感に堪りかねて漆黒の巨躯が大きく身を
 震わせた。



「うっ、潤沢な潤いをもって包み込むように締まる。程よい締めつけにこの蜜肉の絡み具合は最高だぞキャロンよ」



 蜜の旨味と肉穴の愛撫がラモー・ルーをより貪欲にさせる。柔肌を弄る触手や長い腕が忙しなく這いずり、慎ましい乳房を荒々しく揉みしだく。

 闇色の掌に生えた触角のようなモノが勃起乳首を摘まみあげ、乳頭の窪みを穿つ。

 縦横無尽に動く極細の蠢きはさながら母乳を噴き出させようとしているみたいだ。

 絶頂を堪えようとするキャロンの理性を打ち砕かんとする責めはここにきて拍車が掛かる。

 触手ペニスの律動が小刻みなうねりを加え、深い突き上げに合わせて亀頭が子宮口を強く擦りだす。



「だめ、だめ、来ちゃう、飛んじゃうっ! こんな激しいのダメーーーーェェッ!!」



「さあ、これで気をやれ。抗う心をこれで完全に吹き飛ばしてやる。そして過去の自分と決別し、私の物となるのだ!」



 突き刺す際に張り詰めて肉槍と化し、小刻みにうねりながら退いて膣道を掻き毟る高速ピストンに華奢な矮躯が悶え暴れる。

 尋常ならぬ肉棒の責めはそこで終わらない。

 肉茎に点在する無数の吸引口が一斉に大きく開いて蜜の極めを吸いつくさん勢いで取り込む。





  ジュルジュルジュルジュル~~~~ッ!





  ジュル、ジュ、ズズズズズズーーーーーッ!!





 突然襲い掛かった猛烈な愛蜜吸引にキャロンの閉じかけた目蓋がかっ開く。



「激しっ、くっ、ふああっ! ひゃああぁぁ、んっ、ああぁぁゎぁぁ、あっ、んひぃぃ!」



 かぶりを振って悶える肢体が四肢を一瞬強張らせ、また激しく暴れだす。蜜壷への強い吸引掘削が少女の意識を高みへと押し上げるのにそう時間は
 掛からなかった。

 赤く濁った蜜がより薄まる最中、キャロンが絶叫しながら盛大に果てる。



「来るっ、イクっ、イッちゃう、ふぁああぁ、くああぁぁああぁぁーーーーーっ!!」



 意識が天高く舞い上がった金髪の少女にラモー・ルーは容赦しない。最後の突き上げで先端を子宮口に押しつけながら振動させる。

 全身を痙攣させるキャロンが唇まで震わせて舌を突き出す。瞳孔が開いた瞳が天を見上げる。



「がはっ! ひゃ、ぁ、ぁ、っ……ぅ、ぅぁ、ぁ、ぁっ……」



「なかなか派手な果て様よ。どうだ、女にしてやった感想は?」



んふぁ、ぁぁ……はぁ、はぁ……ひぅぅ、ぅっ……ふはっ、はぁ、はぁ……あぁ……」



「そうか、余韻に浸って答えられぬか」



 律動を止めて少女の顔を覗き見るラモー・ルーがほくそ笑む。

 虚ろだった愛らしい瞳の色が淀み、満足げに微笑んだのを見逃さなかったからだ。

 しかしこれで凌辱行為が終わったわけではない。魔物と化した凌辱者が求める蜜はまだ十分に潤い、薄らと赤く濁って肉茎に流れ落ちている。

 結合部から広がる蜜の滴りをこの者は決して床に溢さない。はみ出た無数の吸引口が啜って取り込んでいく。

 その音に紛れて背後の呻き声と重なって薄暗い広間に響き渡った。



「王女よ、これで貴女の希望は潰えた。見よ、この娘の顔を!」



 ラモー・ルーが振り返った先では鎖に繋げられたユリアへの口辱が続けられている。

 触手を咥えさせられたままでいながらも、恍惚に染まった半開きの目はずっと背後から見ていたようだ。

 目の下が赤く腫れぼったいのはずっと涙を流していたのだろう。喘ぎ声が掠れて息も絶え絶えだ。

 その疲労困憊のユリアに追い打ちをかけるべく、ラモー・ルーは宙づりに串刺したキャロンを近づける。



「このキャロンという娘の蜜は格別だったぞ。ほれ、私のモノを美味そうに咥えている股座をよく見てやるがいい」



「んんっ、んんんんーーーーっ!」



 純潔を奪った股座を目の前に突き出すと王女が激しく取り乱す。

 口腔を蹂躙する律動を止めぬ触手を吐き出そうと藻掻く王女に対し、非道なる凌辱者はキャロンの蜜穴をまた掻き毟り、ジュルジュルと音をたてながら
 蜜を啜る。

 クチャクチャと注挿の音と合わさった淫音を撒き散らしての挑発がユリアの表情を一変させた。



「憎いか、この私が。しかし王女もこうやって犯されたことを忘れてはいまい。

 この娘同様に歓喜の鳴き声を出しておいてよくそんな顔ができたものだ。それとも羨ましいからそんな顔をしているのかな」



 気丈にも睨みつけてくる王女の鋭い目つきを見下すラモー・ルーの声はすぐにキャロンの喘ぎ声によって掻き消されてしまう。

 絶頂の余韻が冷めぬまま膣奥を突かれた少女の表情は歓喜に満ち、注挿に合わせて腰を振りだす乱れ様だ。



「ああん、気持ちいい。そ、そこぉ、いいの……はああん、吸って……エッチなお汁吸われると……いっぱい、痺れちゃう」



「フフフ、見ての通りこの娘の心は完全に封じて私の意のままになった。そうだろう、キャロンよ」



「はい……奥まで、突かれながら……エッチなお汁いっぱい、いっぱい吸われるのが……とても気持ち……いいですぅぅ」



「フハハハハッ! どんなに強い心でも隙をつけばこうなる。とりわけ快楽を与えれば堕ちやすいものよ」



 心あらずの上擦った返答を聞いて勝ち誇るラモー・ルーの余裕がユリアを口辱から解放させた。

 喉を突いていた長いモノが一気に引き抜かれて王女の口から唾液の飛沫が飛び散る。

 鎖に繋がれたまま咽せて咳き込む姿を見下す魔道士は返答を待つ間もキャロンへの掘削吸引を止めない。両脚を高く持ち上げ、尻を前に突き出す
 姿勢にさせる。

 惜しげもなくアナルまでも見せつけるように結合部をユリアの顔に寄せたのは注挿と吸引の淫音を聞かせつつ、飛び散る愛蜜の雫を顔面に浴びせる
 ことでの挑発行為でしかない。

 その陰湿さをもって王女の気高い心を揺さぶる腹積もりだ。

 当然ながらユリアが卑猥な光景から顔を背けることも察している。

 両腕を吊した鎖を派手に鳴らして身を捩るのは、避けられないのならせめて耳だけでも塞ぎたいと思っているのだろう。



「もはやこの娘は私の性奴隷。いや、蜜人形とでもいうべきかな。どうだ、芳しい匂いがするだろう」



「な、なんて破廉恥な! こ、このような真似をして恥を知りなさい」



「この様を見てまだそんなことを……。ほれ、ちゃんと見てやれ。

 私のモノを股間に咥えて悦ぶ姿を、パックリと開いて奥まで突き刺さっている様をよく見るのだ」



「や、やめなさいっ!」



 顔にキャロンの股間がふれる寸前にまで近づけて更なる挑発にユリアは顔を背けたまま見ようとしない。

 しかし目を閉じていても聞かされる淫音と少女が撒き散らす芳香は王女の意識を十分に掻き乱しているようだ。

 現に背けた顔が赤らんでいることからして羞恥を感じていることだろう。浴びせかける淫汁の飛沫で美しい顔だちが恥辱に震えだす。



「このようなことをされても、私は……!」



「動じないというのだな」



「ええ、そうですとも。まったくの無意味です。それにこの方は絶対もう一度立ち上がります。

 たとえどのような辱めを受けても屈したりしないと、彼方の思い通りになんて絶対になりません」



「ククク、仮にそうなったとしても貴女自身はどうかな?」



 ラモー・ルーの視線はユリアの顔から股間へと移っていた。内股を擦り合わせている股座が愛液まみれになる程の発情ぶりを見逃さなかったのだ。

 悦欲の昂ぶりを自覚している筈のユリアは必死に隠そうとしているのだろうが無駄な行為だとラモー・ルーは嘲笑う。

 キャロンの匂いに混じった王女の発情臭まで嗅ぎ分けていながら敢えて指摘しない。言葉に含みをもたせたのもその為だ。



「な、何が言いたいのです!?」



「フッ、惚けるか。囚われの身だとはいえ、王女という身分を顧みてはそれも致し方あるまい。正直になれないとは辛いことだな」



「それはどういうことです! まったく意味が分かりません」



「ま、本当に分からないのならそれでもいい。どうせ後で知ることになる」



「何を隠しているのか分かりませんが知りたくもありません!」



 ユリアがどう言ったところで動揺は筒抜けだ。

 目を伏せた顔を背けても、間近にあるキャロンの股間から聞こえる淫らな水音を気にしているのは一目瞭然。

 口辱から解放されたばかりだとはいえ、赤面した顔も王女の心情を黙して語っていた。

 しかも本人は目蓋を閉じているつもりらしいが薄目を開いてチラリと横目に捉え、キャロンの喘ぎ声に反応している。

 顔面に浴びせられる淫汁の匂いも気になるのだろう。小鼻を動かして息遣いもどことなく荒い。

 僅かに開いた唇に注挿の勢いで飛び散った愛蜜の飛沫が噴きかかったのは直後のことだ。鎖に繋がれた王女は唇を噛みしめることで薄らと赤く濁った
 雫を舐め取った。

 ラモー・ルーがその小さな挙動を見逃すわけもない。これを見越してユリアの感情を揺さぶっていたのだ。



「知りたくない、か。だったらもうしばらく傍観してもらおう。本音に気がつこうとしない貴女とこのまま会話を続けても無意味」



 ユリアの心情を十分に覗き見えたと判断したラモー・ルーはキャロンを自分の方へ引き寄せる。華奢な矮躯を拘束していた闇色の触手を動かして
 姿勢を変えさせた。

 開脚させたまま膝を折り曲げ、腕を頭の後ろにまわして胸を突きだす格好にさせてしまう。ユリアには空中で座っているように見えることだろう。



「せっかくこんなにも美味い蜜にありつけたのだ。その極めをじっくりと堪能しなければ勿体ないというものよ」



 蜜の旨味を存分に搾りだすべく全身への愛撫を続けながら膣穴への注挿を強調させたのはユリアに見せつけるのが目的。

 自身はキャロンの後ろにまわり、破廉恥な姿勢にさせた小柄な体躯を闇に浮かべることでより卑猥に見せつける。



 ユリアが顔を背けたまま見ようとせずとも真っ正面からキャロンを犯す。

 乳房を覆っていた黒い手が滑って下から支えるように掴み、指で乳首を捏ねまわす卑猥な手つきをもって凌辱行為を強調させた。



「キャロンよ、奥まで突かれながら蜜を吸われる気持ちよさを王女さまに説明してやれ」



「は、いぃぃ……とても、き、気持ち……いい、ですぅぅ、んああっ、はふぅぅん」



 陶酔しきって喘ぐポニーテールの少女の身体が触手ペニスの突き上げで力なく揺れ動く。細長い触手が勃起陰核を弄りだすと腰がカクカクと前後に
 突きだしては淫らにくねりだす。

 脇の下も十分に感じるようだ。別の触手が先端を器用に動かすと甘ったるい声が漏れ、二の腕の筋が張りつめては緩む。



「も、もう……何も……考えられ、なっ……あっ、はああん、あひっ……お腹っ……お、奥ぅぅ、うっ、うふぁっ、あくっ、んひぃぃんっ!」



「フハハハハッ、聞いての通りだ。言葉にならないぐらいの快楽にこの娘は酔い痴れている。助けるべき王女がまったく眼中にない程にな」



「剣士様、お気を確かにっ!」



「声を掛けても無駄だ。この娘の心は私の意のままにある。黙って見ておれ」



 気をやってからのキャロンは貪欲に快楽を求めてくる。目の前のユリアが気にならない様子で二人の会話も意識に届いていない様子だ。

 そして未だ壁際で倒れているペルルを気にかけようともしない。小さな竜に強烈な一撃を見舞った時の取り乱し様が嘘のようにもはやその存在すら
 忘れているのだろう。



「ふ、深いの……奥の方でもジュルジュルされ、て……くはああん、ダメェ……そこ掻きまわされると、きゃふっ! そこ、感じすぎちゃうっ!」



「この娘、奥の方が感じるようだな。子宮を押し上げると蜜がどんどん溢れ出してくる」



 深い挿入でのインサートで肉が小気味よく揺れる感触が伝わってくる。少女が感じるポイントを執拗に突けば愛蜜はより溢れだして膣内を満たす。

 触手ペニスが愛蜜を吸収しているのもあって純潔の赤みはすでにない。ラモー・ルーが破瓜の血を吸い尽くしたのだ。

 魔術で膣内の様子を見てみると視界が広がっていた。注挿で膣肉が別の生き物のように蠢き、愛蜜が吸い取る余波で泡だっている様子までくっきりと
 見える。



「極上たる蜜の極め、存分に味あわさせてもらった。ならばこそ、この感触と絶景よ」



「ア、アソコの中を……」



「丸見えだ。子宮の入り口までよく見えるぞ」



「いや~~ん、見られ、はぅ、あんっ! 恥ずかしいとこ、み、見られているのに……感じちゃう、また頭の中まっ白になっちゃいそう」



 キャロンの恥ずかしがる素振りは上辺だけのようだ。膣内を覗かれている羞恥を感じているというよりも条件反射で答えたように窺える。

 喘ぐ表情は蕩けたままで眉が動くこともなかった。

 四肢を絡め取っている触手に身を委ね、脱力しきった肢体が突き上げで揺れ動く。その快感の度合いを尻穴が窄まっては緩むことで表現していた。



「グフフフ、極めとなる破瓜の血を吸い尽くされても肉体の昂ぶりは鎮まらないか。いいぞ、蜜の味も違った深みが出てなかなかの美味。

 この娘、ただリバースの剣に選ばれただけではなく、案外ラル王家と深い関わりがある血筋に生まれたのかもしれん。フッ、まさかな……」



 キャロンの股座から溢れる蜜の旨味を評しての感想が思わぬ推察を促してくるもの、

ラモー・ルーは熟考することなく自らの考えを一笑に付した。

 王城を攻め入った際、衛士達の抵抗はユリアだけは守り通す覚悟を感じられたからだ。

 護衛の騎士に連れられて城から落ち延びた王女の行方を追い、ようやく数か月ほど前に身柄を確保した時も君主の娘を取り戻そうと必死に刃向かう姿は
 偽ったものではない。

 王族に連なる者を執拗に追い詰め、年端もいかぬ子供ですら手にかけたからこそユリアという娘がラル王家の正当な血統で最後の生き残り。

 ユリアを取り戻そうとこの宮殿に乗り込んできた者達の数をもってしてもその事実は証明されよう。



「たとえどのような身柄であっても今となっては詮無きことよ。さあ、体力が続くかぎりその蜜を頂くぞ。

 血色と肌の感触からしてまだまだ蜜は溢れそうだからな」



 黒い律動に合わせて愛蜜を啜れば肉襞が絡みつくように蠢いて締まり、子宮腟部のコリコリとした感触と相まってラモー・ルーの悦情を高めてくる。

 これに気をよくしたラモー・ルーはまた吸引を強めて激しく啜りだす。





  ジュルジュル、ズズズズーーーーーッ!





 肉茎の穴が一斉に膣肉を咥えて摘まむ。亀頭のエラが掻き毟っても十分な潤いは衰えず、滑らかな律動の妨げにならない。

 それどころか膣全体が窄まって心地よい快感をもたらしてくる。



「くひゃああぁぁ、あっ、ひゃふぁああぁぁーーーーっ!

 はわぁぁああぁぁゎぁぁ、あっ、あふっ……凄っ……いいぃぃ……アソコの奥が、が、が、し、しっ、痺れるぅぅーーーーっ!

 また来ちゃうよぉぉーーーーっ!」



 叫ぶキャロンの声が甘く震えだす。

 膣内も掘削吸引によって痙攣の如く震えで収縮して黒い肉竿を締めつける。

 暴れようとする四肢をがっちりと抑えつけられた肢体が開脚姿勢のまま悦びの悲鳴をあげていた。















 人の心とはこうも脆く儚いものなのだろうか。

 絶対に最後まで諦めないという決意が今となっては虚しいとさえユリアには思えてしまう。

 ここへ連れられた当初は何があっても希望は捨てない。

 囚われた侍女たちが目の前で穢されても、自らに課した誓いと義務を果たすことを優先にして見て見ぬふりを決め込んで黙殺した。

 そして自身もまた純潔を散らされ、連日連夜犯されてきた。

 リバースの剣の在り処を問い質された挙句、素肌に鞭を打たれても口を閉ざしたのはいつの日にかラモー・ルーが倒されて平和が訪れることを
 信じていたが故。

 辛くても、悲しくても、どんなに涙を流そうがそれだけを支えにした結果はあまりにも無残。

 唯一無二の希望が目の前で淫らに染まっていくのは見るに耐え難い。

 耳を塞ぐことができれば少しでも気が紛れるかもしれないと思っても、両腕を太い鎖に吊されたユリアはささやかな願いすらも叶えられない立場にあった。



――みんながどんなに酷い目にあっても耐え忍んだ。この身を何度となく穢されても我慢できたのに……



 ユリアを弱気にさせた切欠はキャロンの心が魔術に屈したことだった。

 ラモー・ルーの強力な魔術に抗えた強い心ですら快楽の誘惑に堕ちて淫らに喘いでいる。

 それを責めるつもりはなくても無性に悲しくて辛い。ただ一刻でも早く終わって欲しいとだけ祈る。



――もうやめて。こんなの見たくない、聞きたくない!



 自分では大声で叫んでいたつもりでも実際には声はまったく出ていない。

そしていつものように目の前の陵辱劇から意識を切り離そうとすると余計に意識してしまう心境をユリアは理解できなかった。

 つい背けた顔を思わず真っ直ぐに見つめると黒いうねりが股間から生え伸びたように突き刺さる様が、両腕を頭の後ろに組み敷かれて胸を突きだす
 格好にされているキャロンの姿が目に飛び込んでくる。



――嗚呼、なんてお顔をされるんですか。貴女は、貴女は……!



 儚げに膨らんだ双乳を揉まれ、全身を触手や黒い手に弄られて心地よさそうな表情がユリアにはまるでおぞましいものを見ているような錯覚すら
 覚えさせられてならない。

 穢れなき乙女の成れの果てというにはなんとも残酷な姿なのだろう。

 おぞましいモノで股間を貫かれた時にはまだ意識の抵抗というものを感じられたが今のキャロンにはそれがない。

 心を閉ざされて支配された者の末路というものをまざまざと見せつけられた王女は絶望した。

 深い悲しみが押し寄せ、流し尽くした涙をまた溢れさす。



――私はこんなものを見るために耐えてきたわけでないのに、こんなのって……

そんな目で見ないで下さい。お願いですからどうか正気に……



 四つの月が並ぶ刻(とき)に一人の剣士が現れ、強大無比な力を宿した剣をもって悪を滅ぼすという伝説は幻に過ぎない。

 自分は、いやこの星に生きるすべての人々が信じてきたことが偽りの伝承でしかなかったのか。



 否――まだ諦めるのは早い!



 自分が“王女としての役目”を終えるのはまだ先のこと。

 絶望に染まりかけたユリアに微かな希望を抱かせたのは目の前で犯されている少女が見せてくれたちっぽけな抵抗。

 うっとりとした表情でいながら目尻から僅かに涙を滲ませている。清らかにまで澄んだ潤みは淫らな感情で滲みでるものではない。

 確証がなくても直感がユリアにそう訴えかけてくる。



――貴女は、貴女の心はまだ戦っているのですね。やはり貴女こそが本当の“―――の正当な――”だから……そうなのでしょう?



 ラモー・ルーに刃向かうどころか無抵抗に蹂躙される少女に希望を見出すことは愚かなのかもしれない。目尻の潤みを見て決めつけたことにしても同様だ。

 しかしユリアには小さな涙の雫に鼓舞されたと感じてならない。挫けそうな気持ちを奮い立たせ、悶々とした昂揚感を払拭しようと己を叱咤した。



――でしたら私もまだ諦めるわけにはいきません。最後まで自分の役目を演じきってみせます。ですから神様、この方に奇跡を……!



 約10年も前に一人の幼い少女が背負わされた役目と義務。長い逃亡生活の果てに囚われの身となった今でも課せられている。

 王家の秘密を一身に引き受けさせられた重責と度重なる恥辱で疲弊した精神を奮い立たせるユリアは、二度と目の前の少女から目を背けたりしないと
 誓う。ここで動じてはならないと気丈に振る舞うことでラモー・ルーを欺き通せると信じているからだ。

 それがどんなに辛い光景を見続ける羽目になろうとも、無力な彼女には奇跡を祈るしかなかった。















 肉体の歓喜は感情までも飲み込んで歯止めが効かない。被虐の悦びというものを意識の隅々にまで植えつけられていく。

 初めてを奪われた悲しみと怒りが快感に覆い尽くされていく自分に戸惑うキャロンにはその自覚がない。

 純潔を散らされた時の身を引き裂かれたような激痛が消えてからの昂ぶりに戸惑うばかりだ。



――あたし……どうなっちゃうの?



 黒い肉の楔による律動にお腹を圧迫されても苦にならず、熱く痺れるような感覚が手足の指先まで駆け抜ける感覚が心地よく響く。

 これまでにいったい何度となく意識がまっ白に埋め尽くされたことだろうか。半ば諦めの境地に至ったキャロンに抗おうとする意欲が完全に失われている。

 恥ずかしいぐらいに股を広げられ、串刺しにされている大事なところを晒されても感情が揺れ動くこともなかった。



――あんなに痛かったのがなんでこんなに気持ちがいいの?



 目尻に浮かんだ涙は理性を手放そうとする自身を嘆いているのかもしれないが、本人にはその自覚がまるでない。

 膝を折り曲げられての開脚姿勢に晒されても恥じらう感情が湧かないことに疑問すら感じていなかった。

 心境の変化に戸惑うばかりの少女にはもう周囲は見えていない。目の前の王女が景色の一部と化し、石壁の側で倒れたままの小さな相棒も記憶の
 奥底に沈んだままだ。

 自分は犯されているという実感は残っていても、そこに感情が割り込む余地がない。

ラモー・ルーに掛けられた魔術の影響が心の奥深くまで侵食してきた影響だった。

 もはやキャロンには忌むべき存在に対しての拒絶が失われていたのだ。



――お腹いっぱいに掻きまわされているのにどうして? アソコのお汁を吸われるとエッチな気分が酷くなっちゃう



 魔性の快楽が肉体だけでなく心までも犯す。心の扉が閉まるにつれて意識はラモー・ルーの魔力に取り込まれていく。

 意識とかけ離れていく感情が喘ぎ、たとえ何を口走っても他人事のように聞こえてくる。キャロンの中ではそれがもう当たり前になっていた。



「あっ、ああぁ、んっ、はあぁぁ、ああんっ……そ、そこぉぉ、ゴツゴツあたっ、当たるの、そこぉぉっ!

 んはっ、はぁ、はぁ、またイキそう……イッちゃうよぉぉ」



「フフフ、随分と自分に正直になってきたではないか。犯されて蜜を吸われるのがそんなに気持ちがいいのか?」



「き、気持ちいいっ……エッチなお汁、もっと……もっと吸ってぇぇっ!」



 波打って奥にまで突き刺さる黒い律動で昂ぶった悦情がまた弾けようとしてくる。火照りきった肉体は何度となく絶頂を迎えても満足にまでは至らない。

達した後により敏感になっていく身体が淫らな気分を高めて深い快感を求めてしまう。

 愛蜜をどんなに吸われても肉壷は枯れる前に潤いを保つ。陰唇が激しい注挿でもしっかりと咥え、膣襞が黒い肉竿に絡みつき、膣全体が収縮して
 締めつける。

 射精させようとする膣肉による愛撫は生殖本能が働きかけたことによるもの。

 肉体に受ける快感と無自覚な女としての性(さが)により、押し上げられる子宮が受胎を待ちわびて子種を求めてしまう。

 煮えたぎったような熱を腹部に感じるキャロンはそれを快感と受けとめて喘ぐばかりだ。



「そうか、だったら存分に吸ってやろう。私が満足するまで可愛がってやる」



 キャロンのお強請りを愉快そうな面持ちの禍々しい巨躯がそう受け取った。

すると数匹の細長い触手達が隙間のない結合部に殺到し、充血した陰唇を揉みながらこじ開けてくる。

 表面の粘ついた汁を利用して細い先端を蜜口に潜り込ませ、触手ペニスの躍動までも利用して潜り込む。



「ふああぁぁっ! 小さいのがアソコに、いっぱい……・挿いって……そんなに、暴れちゃ……いっ、いやぁぁんっ!」



 逞しい律動を取り巻いて幾つもの細長いモノがウネウネと蠢く。膣奥へと競い合っては引き戻る。

 不規則な動きの注挿が肉襞を引っ張っては捻り、膣道を無理矢理に収縮させて愛蜜を搾りだそうとするかのように蠢く。



「こ、壊れちゃう……大事なとこ、が……グチャグチャにされっ、

あふっ、んっ……はぁ、はぁ、ひぐっ……またイクっ! 飛んじゃうぅぅーーーーっ!」



 ユリアの前で気をやったのがこれで何度目になるのかキャロンは覚えていない。目の前から悲しそうな眼差しを浴びせられていることに感情が れ動くこともない。

 痴態を見られて恥じる感情が涌かないのだ。

 黒い手に小ぶりな乳房を強調されるように揉まれ、勃起しきった乳首を捏ねまわされても視線はまったく気にならなかった。

 頭の後ろに腕を組み敷かれ、晒された脇の下を触手に舐められても心地よい擽ったさしか感じていない。臍や脇腹に徘徊する滑った動きも同じことだ。

 内股の筋に沿って舐められるところを見られていようが意識することもなかった。

 そして陰裂を貫かれているところを晒されていても、深い挿入による快感が羞恥を包んで隠してしまう。



――また来ちゃった。気分が飛んでいくヘンな感じになるとダメ……エッチなことされて嫌なのに、なのに嫌じゃなくなってくる



 ラモー・ルーが与える快楽は人外によるものと言っても過言ではない。幾つもの黒い腕や触手を操り、生殖器にしても人間の男根とはまったく異質なモノ。

 それに加えて魔術による影響や触手が纏う催淫粘液が肉体を発情させ、淫らな気分をより高めている。

 キャロンがここまで心の一部だけでも支配されずに済んでいるのは奇跡にも等しい。

 しかしそれも魔術の影響を受けつつある。気をやってしまうごとに淫らな感情だけが沸きたつ。

 蜜穴への責めが追加されたことで絶頂の余韻が醒めやまぬうちに快楽の波が荒れ狂う。



「ふぁああぁゎあぁゎぁぁ、ダ、ダメっ、ダメェェ……こんなの、またすぐにイッ……ちゃうぅぅ、ふあぁぁ、んはあぁぁ」



「いくらでも気をやるがいい。ほれ、股座から小気味いい音が聞こえるだろう。

 私のモノが蜜を取り込む音に意識を傾けてみるがいい。聞こえぬのなら盛大に鳴らしてやるまでよ」



「ジュルジュルで震えるの……大事なとこが……ふああぁ、あはああぁぁんっ!」



 肘と膝をビクビクとさせるキャロンの口元から涎がだらしなく垂れおちる。

 蜜壷への遠慮のない吸引掘削でも少女の淫汁は溢れとまらない。激しい注挿の勢いで派手に飛び散って自身の太股にも降りかかる。

 そこへ触手ペニスだけでなく幾つもの取り巻きが先端を開いて愛蜜を啜りだす。

吸引の穴が追加されて膣全体が震えて窄まり、漆黒の肉竿が貫いて押し拡げていく。



「ぎひぃぃっ! んひゃああぁぁ、あがっ……はわぁぁゎああぁぁ、ああぁ、んああぁぁ、ひぐぅぅ、イクゥゥーーーーっ!」



 忽ち達せられたキャロンの背筋が張り詰め、全身が小刻みに跳ねる。

 それでも魔の注挿は止まらない。ラモー・ルーの言葉通りに愛蜜を啜る音を大きく鳴らす。

 膣肉を掻きまわす音に愛蜜を啜る音が混ざり合わさった淫音がユリアのところにまで聞こえているらしい。

 壮絶に気をやった姿を見る目から大粒の涙をボロボロと零し、可憐で色気を感じさせる唇を強く噛みしめて身を震わせている。

 何かを言おうとして押し黙る王女にラモー・ルーは語りかけようとしない。

 その存在を無視するかのように赤い双眸は仰け反った背筋を眺め、魔物の如き大きな口から長い舌を伸ばしてうなじから反ったままの背筋を舐めまわす。



「まったくもって飽きさせぬ味。それにいくら吸っても旨味と一緒に溢れ出してくる。さすがはリバースの剣に選ばれし娘。

 蜜の滴りまでも人並み以上とは恐れいった。大抵の女共は加減しても半刻ほど吸い続ければ疲労困憊になるというのにまだ疲れを知らぬとはな」



 触手ペニスを挿入してから一刻半は過ぎているのにも拘わらず、キャロンの体力はまだ衰えていない。

 何度となく絶頂を迎えていながら若さに満ちた柔肌と潤沢な蜜の溢れをもって凌辱者を悦ばす。

 しかし魔術に侵される心は別だ。強制的に与えられる快楽を拒むどころか受け入れることに抵抗すらしない。

 黒い波動により初心だった感情が淫らに染められてしまい、辱められる姿をユリアに見られても恥じずに乱れて喘ぐ。



――はぁぁ、気持ちいい。エッチなことされるのがこんなにもいいだなんて、ずっといけないことだと思ってた。

 なのにこのままでいたいと思ったら悲しい気がするのはどうしてなんだろう



 自身の心境が変わってしまっていることにキャロンは疑問を抱かず、理性を失う意味を分かっていない。いや、考えようとする思考が働かないのだ。

 ラモー・ルーの思惑通りに生きた蜜人形へと貶められる少女は犯されて嘆くことも悲しむこともなく、強制的に繰り返される連続アクメによって初心な
 感情を削がれていたのだ。

 瞳の色を淀ませてうっとりと微笑む少女の中で何かが弾けようとしている。

 官能の焔が激しく燃えさかるにつれてそれを期待している自分が淫奔な娘に成り果てつつある自覚もない。

 心をより深く侵されての衝動がもう堪えきれないのだ。



「ふぁああぁゎぁぁゎぁぁ、いっぱい吸われてるのに、エッチなお汁……いっぱい漏れちゃうよぉぉ……あたし……おバカになっちゃう……変態にされちゃう。

 いけないことされてるのに、エッチなこと……もう……好きになっちゃいそう」



「それでいいのだ。余計なことは何も考えずに感じていればいい」



「は、はい……感じて、ます……いっぱい……いっぱい……あっ、はああん、また……イクっ!

 またイクからいっぱい突いてぇぇーーーーっ!」



 ビクンビクンと小柄な肢体を跳ねさせてキャロンが高みへと達してしまう。

野太い触手ペニスを咥えた蜜穴は深い注挿にすっかり馴染んで程よく締めつける。

 左腕に嵌めた赤い腕輪が僅かに黒ずんでいることをキャロン自身だけでなく、この場にいる誰も気がついていない。

 そのくすみは鮮やかな赤を黒に染めていくように侵食している。

 ラモー・ルーに掛けられた魔術によって、キャロンの心はまもなく完全に掌握されようとしている。腕輪の黒ずみはそれを示しているようだ。



「フッ、フハハハハッ! いいぞ、もっと蜜を滴らせ。そうすればユリアのように私の種をくれてやる。いや、より濃い汁を注ぎ込んでやろう。

 魔力を帯びさせた種が胎内で十分に育てば“家畜同然の蜜人形”の完成だ。キャロンよ、楽しみにしているがいい」



 凌辱の果てに待ち受ける運命を聞かされる美少女剣士から一言の返答もない。

 絶頂の最中で恍惚に満ちた表情を浮かべ、目尻から一滴の涙を零していた。