他作品のイメージを『ラル』に変換する『アナザーリスペクト』第20弾。
今回は第10弾同様、実写映画モチーフの連作です。あれほど本格的ではありませんが…

ジョン・カーペンター監督・製作のホラー映画『ゼイリブ』(1988年公開)のラストシーンを、『2』キャロンで再現しました。
特殊なサングラスをかけると見える、戦慄の現実。それは社会に潜入した醜悪なエイリアン達が、誰に知られる事もなく進める
侵略と支配だった…という、衝撃的かつブラックな風刺の効いたこの作品。地味ながらも、今なお鮮烈な印象を残す傑作です。
サングラス越しに見えるモノクロの現実映像は、管理社会というもののグロテスクなパロディとしても秀逸なビジュアルでした。

で、この一連。ラストで全ての宇宙人の正体が露見するんですが、結びは本編とは何の関係もない人物のシークエンスです。
どことも判らない寝室で騎乗位のSEXに耽っていた女性が、TVに映る人物の異常に気付いてふと我に返る。すると、今まさに
自分が跨っている男も変貌していて…という、実にブラックなユーモアにあふれていました。男が気付いていないのもポイント。

もっともキャロンの場合、SEXの相手が人間ではなかった程度の事ではあまり動じないんじゃないかという気もしますが。

下部の文字クリックで、元のシーンのキャプ画像が開きます。

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建物の外から聞こえる、同じ客と思しき人々の悲鳴。行きずりの村男に口説かれてSEXに耽っていたキャロンも、異変に気付く。

オリジナルイメージ